2011年6月1日5時4分
東日本大震災の影響で転園・転校した全国の幼稚園児や児童生徒が、5月1日時点で2万1769人に上ったことが文部科学省の集計で分かった。被災地から県境を越えて転出した子どもも1万人を超えており、文科省は受け入れ先などへ教員やスクールカウンセラーを追加で配置、派遣する方針だ。
集計によると、福島県内の幼小中高などから他の都道府県に移った子どもは9998人に上った。同県内での転出入も5473人に上る。大半が東京電力福島第一原子力発電所周辺から避難したとみられ、計1万5471人が震災前の学校に通えず、避難先の学校などへの通学を余儀なくされている格好だ。津波で沿岸部の学校が被災した岩手、宮城県でも、県内外での転出入はそれぞれ969人、3980人に上った。
被災地からの受け入れは埼玉県が最多で1311人。新潟県1205人、東京都1199人と続く。原発周辺の住民を集団で受け入れているほか、親戚などを頼って引っ越してきたとみられている。