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[28120] Fate/■.■■■■■
Name: 石◆a1b33524 ID:8a388b8d
Date: 2011/05/31 22:11
1.130209




「俺の計画の下準備は完了した。」


目の前にあるのは小振りな電子レンジ。
とぼけたチューリップの柄のデザインに、細身のヘッドホンが繋がっている。

仲間たちのきょとんとした間抜け面を颯爽と無視し、俺は前髪をファサァッとかき上げた。

目指すのは2010年の七月二十八日。
世界線重複により、俺の海馬に眠る3.24TBの記憶圧縮し、カー・ブラックホール の特異点を通過させ、過去の自分の脳にそっくりそのまま上書きする。
記憶のコピー&ペースト
記憶だけのタイムワープ


過去を変える。


「これより、最終ミッション『未来を司る女神』(オペレーション・スクルド)を開始する。」


電子レンジの周りからオゾンの臭い。
虹のきらめきが、一瞬あたりをにじんだような気がした。


「クックック……そうだ、俺は滅びぬ。光ある所に影が有るように、この俺もまた不滅なのだよ。
この世界線での俺は消えることになるだろう、だが俺が忘れない事だ、俺が失敗したとしても、いつしか第二第三の俺が蘇り、奴らの前に何度でも立ち上がる、フヮーハハハ!」

そして、俺はゆっくりと右手を掲げた。 ピンと人さす指を立て、天を仰ぐ。
言葉にしてみれば、それはまるで厨二病のような世迷言。

タイムリープマシンは後スイッチを一回押せば発動するようになっている。

「俺はきっと世界線変動率(ダイバージェンス)を変え、未知の世界線へと到達するであろう!」



「世界は、再構築される―――!」
そして俺は、掲げた指を勢いよく振りおろした――



それが、運命石の扉(シュタインズゲート)の選択だ。


「エル―――」
「プサイ―――」
「コングルゥ―――」



1.130209 → 4.25467











4.25467




「Anfang(セット)――」

床に描かれた魔法陣。消去の中に退去、退去の陣を四つ刻んで召喚の陣で囲む。

「素に銀と鉄、礎に石と契約の大公。祖には我が太師シュバインオーグ。

降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ」
静かに凛は朗々とした声で召喚の呪文を唱える。陣に使ったのは本来必要とされる血液ではなく、熔かした宝石。

「閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。繰り返すつどに五度。ただ、満たされる刻を破却する」

ぎりぎりになって家中の時計が一時間進んでる、などというハプニングは無い、わたしの魔力のピーク、午前二時まで後三分。

思い描く。
狙うのは最高のサーヴァント、完璧にして完全。何せわたしの手の内には触媒がある。
大きな歯車の周囲を、土星の輪のようにかすめて飛んでいく矢印。真鍮色のぐるりには『OSHMKUFA 2010』の文字が浮きだしているのが見てとれる。

この触媒と共に同封されていた手紙によると、このバッチの持ち主はただの人間に有りながら魔法を一切使わず、科学技術のみで『時間旅行』『並行世界の運営』を成し遂げた人物らしい。
手紙の主はキシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ。

もしそれらを自在に操れるサーヴァントを使役できたとすればこの聖杯戦争、勝ったも当然である。
負けそうになれば時をさかのぼれば良い、勝てる状況に無ければ世界を移動すればよい。

それに並行世界の運営に関しては遠坂家がいつかは辿り着かなければならない物であって、詳しく話を聞いてみたりもしたい。

震える手で触媒を握りしめ、詠唱を続ける。

「――告げる。汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に」
 
体の内で暴れるように高まる魔力。開かれた魔術回路の中を、血潮でない熱いものが駆け巡る。世界と融けそうに意識は無我に近づき、体はただ魔術を成すだけの道具となる。
 
「誓いを此処に。我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者。汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よッ!!」

その瞬間、膨大な魔力が魔方陣より噴き出しそれとともに光が満ち溢れる。 

さぁ来い! わたしの、わたしだけのサーヴァント……!

光り輝く閃光は徐々にその光を失う、そして完全に光が消えサーヴァントが姿を現した、そこに立っていたのは白衣を着た男のサーヴァントだった。

何故か真下を向き、両手をプルプルさせている。

早速召喚者である凛は自分が召喚したサーヴァントのステータスを確認する。
思っていた通り、覚悟はしていたが基本スペックは低いようだ、典型的な強力な宝具を使って戦うタイプらしい。

まず先にここでの上下関係をはっきりさせるために強気で話しかけようとした矢先、そのサーヴァントは静かに笑い始めた。

「フ、フフ、フヮーハハハ!今ここに最終聖戦の勝敗は決した!」

突然大声でしゃべり始めたサーヴァントの声に、私は何が起こったのかと目を丸くする。

「この俺、狂気のマッドサイエンティストである鳳凰院凶真は、そのアインシュタインにも匹敵するIQ170の怜悧なる頭脳により、機関のあらゆる攻撃に対して時空を操ることで完全に勝利した!
俺は神に等しき存在になったのだ!そしてたどり着いたこの大いなる地平こそ、我が野望が叶う世界! 世界の支配構造はリセットされ、混沌の終末が待つであろう!
そうっ、まさにっ、これこそがシュタインズゲートの選択である!フヮーハハハハハハハハハ!。」

突然気が狂ったように笑い始めた私のサーヴァント、その目に光は宿ってなかった無かった。








―プロローグ― 完



[28120] 登場キャラステータス
Name: 石◆a1b33524 ID:8a388b8d
Date: 2011/05/31 22:07
■CLAAS 不明

マスター 遠坂凛

真名 岡部 倫太郎(鳳凰院凶真)

性別 男性

身長/体重 177cm 59kg。

属性 秩序・善 (自称・狂気)

筋力 ■■□□□ D      魔力 ■■■□□ C

耐久 ■□□□□ E      幸運 ■□□□□ E

敏捷 ■□□□□ E      宝具 ■■■■■ EX


■クラス別保有能力

対魔力:C

第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。
大魔術・儀礼呪法など大がかりな魔術は防げない。


■保有スキル

道具作成 C 
未来ガジェットを作成できる。擬似的ながらも完成したものは宝具化する。
このランクだと基本はガラクタ、極稀に世界を揺るがす発明をする。

気配遮断 C
アサシンが持つ気配遮断スキルとは別で、生前に磨かれた技術。
隠密行動に適している。

単独行動 C
マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。ランクCならば、マスターを失っても一日間現界可能。




所有宝具

未来ガジェット1号機:「ビット粒子砲」

未来ガジェット2号機:「タケコプカメラー」

未来ガジェット3号機:「もしかしてオラオラですかーっ!?」

未来ガジェット4号機:「モアッド・スネーク」

未来ガジェット5号機:「またつまらぬものを繋げてしまったby五右衛門」

未来ガジェット6号機:「サイリウム・セーバー」

未来ガジェット7号機:「攻殻機動迷彩ボール」

未来ガジェット8号機:「電話レンジ(仮)」

ランク 不明 
詳細  不明




後日追加あり。



[28120] 感想返し
Name: 石◆a1b33524 ID:8a388b8d
Date: 2011/06/01 01:00
にことさん

生身の人間ではないです!
一応サーヴァント。。。
紅莉栖を助ける事に失敗した世界線の岡部倫太郎の集合体と思ってくれて良いです。


てきあてさん

電話レンジ(仮)が必要としているのは、42型ブラウン管テレビが放出している電子であって、42型ブラウン管テレビではなくても大丈夫です。
42型ブラウン管テレビが放出している電子を出せるものなら代用が聞きます。


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