31日午前１時10分ごろ、福岡市中央区白金２丁目の戸田建設九州支店の近くに住む男性から「銃声のような音が３、４回聞こえた」と１１０番があった。駆け付けた警察官が、同支店の玄関のガラス３カ所に銃弾が撃ち込まれたようなあとがあるのを発見した。当時、支店には誰もおらず、けが人はなかった。

　福岡県警は発砲事件として捜査。拳銃が使われたことなどから、暴力団が関与した疑いがあるとみて調べている。福岡県内では建設会社などを狙った発砲事件が相次いでおり、今年７件目。

　県警によると、弾痕のようなものがあったのは、玄関の自動ドア上部にあるガラス。また、建物内では弾丸１発が見つかった。玄関は道路から数メートルの距離で、玄関前は駐車場になっている。

　現場は西鉄の天神大牟田線西鉄平尾駅から北東へ約２００メートルで、住宅やマンション、ビルなどが立ち並ぶ地域。

　戸田建設九州支店の森和行もり・かずゆき総務課長は「脅迫文などはなく、狙われるような心当たりは一切ない」と話した。

　戸田建設をめぐっては２月、同社が工事を手掛ける福岡県久留米市の２カ所の現場でほぼ同時刻に不審火があり、学校敷地内のプレハブ小屋と、病院建設現場のクレーン車が焼けた。

　また、５月には同県福津市で社員宅への発砲事件があり、県警が関連を調べている。