2011年5月31日15時2分
北海道占冠(しむかっぷ)村のJR石勝(せきしょう)線で起きた特急「スーパーおおぞら14号」の脱線炎上事故で、消防が火災として消防車を出動させたのは発生から1時間45分後だったことが31日、JR北海道や消防への取材で分かった。乗務員らに火災の認識がなかったためで、JRも「安全なところに早く誘導すべきだった」と認め、異常時マニュアルを改定する方針だ。一方、道警はこの日、JR北海道の札幌市の本社など関係先4カ所に業務上過失傷害容疑で家宅捜索に入った。
JR北海道の異常時マニュアルによると、火災は「炎が認められた時」と定めている。今回は乗務員が炎を見ていなかったため、火災と認識しなかった。
事故は、27日午後9時56分ごろに起きた。車両に異音と横揺れがあったため、トンネル内で緊急停止した直後、6両編成の後方車両に煙が入ってきた。
JRが最初の119番通報をしたのは、発生から約45分後の午後10時40分。「車内に煙が充満しているが、火は出ていない」との内容だった。地元の富良野広域連合富良野消防署占冠支署は、煙への初期対応のため午後11時23分に救急車など3台を出した。JRは同35分、同支署に「警察官から『火が見えた』との情報がある」と連絡したが、この時点でもJRには火災の認識がなかった。しかし、同支署は同40分に「火災だ。大事故も予想される」と広域連合に救急・消防の応援を要請。消防が初めて火災対応を始めた。