久喜市は30日、東日本大震災による液状化現象で多くの家屋が損壊した同市南栗橋地区の住民に対する支援策を発表した。一時転居先の家賃補助や、改修工事のローンの一部肩代わりなどで、6月定例議会に提案する。
補正予算案に盛り込んだのは(1)家屋損壊のため一時的に転居した住民のための家賃補助(720万円)(2)一時転居先からの通学定期代や駐輪場代など通学費用補助(24万6000円)(3)家屋の改修や新築の工事費用で組んだローンの支払い金利2%の肩代わり--の3点。支給上限は、家賃補助は1世帯あたり年間36万円、金利の肩代わりは5年間総額50万円と設定している。同地区の道路(約1キロ)の補修費にも約1億円を計上した。
一方、同市の田中暄二市長はこの日開いた会見で、旧栗橋町時代に行った造成工事の責任について「当時の基準を100%クリアしている。行政に瑕疵(かし)はない」とした。【西村隆】
毎日新聞 2011年5月31日 地方版