東日本大震災:現地対策本部長の池田副経産相入院

2011年5月31日 11時43分 更新:5月31日 12時59分

参院予算委で答弁に立つ池田元久副経産相=国会内で2011年3月28日、藤井太郎撮影
参院予算委で答弁に立つ池田元久副経産相=国会内で2011年3月28日、藤井太郎撮影

 東京電力福島第1原発事故を巡り、政府の原子力災害現地対策本部長の池田元久副経済産業相(70)が19日から体調不良のため入院し、本部長不在の状態が続いていることが分かった。海江田万里経産相が31日の衆院東日本大震災復興特別委員会の集中審議で明らかにした。西村康稔氏(自民)への答弁。

 海江田氏によると、池田氏は既に退院して自宅で療養しているという。西村氏は「今初めて聞いた。10日以上も事実を隠していたのか」と追及。菅直人首相は「早急にきちんとした体制を作りたい」と述べ、後任の人選を急ぐ考えを示した。

 菅首相は復興特で、福島第1原発1号機への海水注入の判断について「海水を入れた後に水が蒸発し、残った塩の影響も専門家の中では心配されていた。いろんな可能性を検討するのは当然だ」と強調。福島第1原発の吉田昌郎所長が独断で海水注入を続けたことについて「正しい判断だった」と述べた。

 東京電力の武藤栄副社長は、海水注入を中断するとの東電社内の合意について「首相官邸では当時、具体的な施策まで首相が判断する雰囲気があり、判断を待つ中で(官邸にいた東電幹部から)海水注入の継続は難しいと伝えられた」と明らかにした。中川秀直氏(自民)、階猛氏(民主)への答弁。【松尾良、佐藤丈一】

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