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【社会】

運送会社所長に逮捕状 東名3人死亡、運転手に長時間勤務

2011年5月31日 09時09分

 愛知県豊橋市の東名高速下り線で2月、3人が死亡した事故で、愛知県警は、労働基準法違反(長時間労働)の疑いで、トラック運転手小松勇太被告(24)=自動車運転過失致死傷罪で公判中=が勤務していた運送会社「ムソー」(愛知県小牧市)静岡営業所の所長の逮捕状を取った。31日にも逮捕する。

 県警への取材では、所長は、小松被告に法定(月293時間)を大幅に超える月400時間以上で半年間にわたって働かせた疑いが持たれている。県警は道交法違反(過労運転の下命・容認)の疑いもあるとみて、使用者側の責任を調べる。

 毎月の労働時間は最長473時間に上り、繁忙期は休日返上もあった。県警は、長時間勤務による疲労が居眠り運転につながったとみている。小松被告は運転以外に荷物の積み下ろし作業などにも追われており、県警の調べに「休めるのは運転している時だけだった」と供述した。

 起訴状などでは、同被告は事故まで8日間連続で勤務。運行は車中泊をはさんで3日間で静岡−小牧−東京・八王子−静岡を回るルートで、前日は雪の影響でいつもより3〜4時間遅く静岡営業所に帰社し、約6時間半の休憩後に出勤した。

 公判で小松被告は「連日の疲れより、前日の疲れが大きかった」と述べた。同社の弁護士は取材に「営業所長に確認したが、過労運転をさせたことはなかったと明言している」と話している。

 【東名高速3人死亡事故】 2月15日午後5時ごろに発生。小松被告のトラックが渋滞最後尾のRVに時速80〜90キロで追突、乗っていた名古屋市港区、会社員糟谷ゆかりさん=当時(47)=と長女知世さん=同(17)、春日井市の高校3年桐林史樹さん=同(18)=が死亡。6人が負傷した。県警は翌16日、小松被告を自動車運転過失致死傷容疑で逮捕した。

(中日新聞)

 

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