厳しい雇用情勢の影響で生活保護の受給者の増加に歯止めがかからないことから、厚生労働省は、受給者の経済的な自立支援策を盛り込むなど生活保護制度の見直しに向けて、自治体の代表者と協議を始めました。
厚生労働省で30日から始まった協議会には、細川厚生労働大臣のほか、大阪市の平松市長ら自治体の代表者が出席しました。生活保護の受給者は、3年前のリーマンショックによる失業者の増加などに伴って急増し、ことし2月時点の受給者は、戦後の混乱期以来となる200万人を超えているとみられています。生活保護費の総額は、今年度3兆4000億円を上回る見通しで、およそ4分の3を負担する国と4分の1を負担する自治体の財政を圧迫しています。見直しに向けた議論では、働き盛りの世代の受給者の経済的な自立をどう支援するかが焦点となり、細川大臣は「国と自治体が一体となって支援する必要がある」として、職業訓練を活用するなど支援のための国のプログラムを拡充することを提案しました。一方、自治体側からは仕事への意欲が乏しい人は、一定期間、集中的に自立支援を行うべきだという意見や、生活保護費は全額を国が負担すべきだといった提案が出されました。このほか協議会では、細川大臣などが、東日本大震災の被災地では、仕事も家も失い失業給付で生活している人たちが給付期間が切れて生活保護を申請するケースが相次ぐという見通しを示しました。厚生労働省は、自治体と協議しながらことし8月までに具体的な対応策をまとめて生活保護法の改正を目指すことにしています。