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【社会】

労基法違反容疑で運送会社所長逮捕 東名3人死亡事故

2011年5月31日 11時52分

 愛知県豊橋市の東名高速下り線で2月、3人が死亡した事故で、愛知県警は31日、労働基準法違反の疑いで、トラック運転手小松勇太被告(24)=自動車運転過失致死傷罪で公判中=が勤務していた運送会社「ムソー」(愛知県小牧市)静岡営業所長、米持利男容疑者(34)=静岡県焼津市大村新田=を逮捕した。

 逮捕容疑では、米持容疑者は、小松被告に法定を大幅に超えて時間外労働をさせたとされる。昨年10月から2月の間に、1週間の法定40時間を19回の計705時間超え、1日の法定8時間を59回の計1033時間超えて働かせた。「間違いありません」と容疑を認めている。

 県警への取材では、小松被告は運転以外にも目的地で荷物の積み降ろし作業もあり、繁忙期は休日返上もあった。長時間労働による疲労が居眠り運転につながったとみている。

 県警は、道交法違反(過労運転の下命・容認)の疑いもあるとみて、米持容疑者ら会社側が小松被告の過労状態を認識していたかどうかなども調べる。

 起訴状などでは、同被告は事故まで8日間連続で勤務。運行は車中泊をはさんで3日間で静岡−小牧−東京・八王子−静岡を回るルートで、前日は雪の影響でいつもより3〜4時間遅く静岡営業所に帰社し、約6時間半の休憩後に出勤した。小松被告は公判で「連日の疲れより、前日の疲れが大きかった」と述べた。

 ムソーは「遺族には申し訳ない気持ちでいっぱいで、社会に対しても大変な迷惑をかけた。事件の真相については警察が調べているので、進ちょく状況を見守り、捜査に全面協力する」とコメントした。

(中日新聞)

 

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