2011年5月31日11時15分
欧州連合(EU)の欧州委員会は30日、日立製作所の子会社が持つハードディスク駆動装置(HDD)事業の米ウエスタン・デジタル(WD)への売却について、EU競争法(独占禁止法)違反の疑いで、本格調査を始めたと発表した。10月10日までに結論を出す。
欧州委は、韓国サムスン電子が同事業を米シーゲート・テクノロジーへ売却する案件についても調べる。同事業の世界市場はシーゲート、WD、日立、東芝、サムスンの5社が世界市場を分け合う。両案件が成立すれば、寡占化が進む。
欧州委は、両社の事業売却が効率的な競争や技術革新を阻み、欧州地域の顧客に不利益をもたらさないかどうかについて調べる。