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虎オーナー、真弓監督休養させん!

 眼光鋭く練習を見つめる真弓監督=札幌市内の日本ハム室内練習場(撮影・吉澤敬太)
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 眼光鋭く練習を見つめる真弓監督=札幌市内の日本ハム室内練習場(撮影・吉澤敬太)

 阪神・坂井信也オーナー(63)が30日、真弓明信監督(57)に“完投指令”を出した。大阪市内の電鉄本社で取材に応じ、チームがどれだけの借金を背負っても、「一心同体」で指揮官にチームを任せる意向を明かした。一方、札幌へ移動した真弓監督は、貧打解消に向けて、城島、新井ら主力打者に直接指導。不動の将が、低迷する打線のてこ入れへついに動いた。

  ◇  ◇

 真弓よ、任せたぞ‐。阪神・坂井オーナーが、改めて真弓監督に今シーズンを託した。

 チームは29日の楽天戦で勝利し、連敗を3で止めた。それでもリーグ最少のチーム得点102が象徴するように、貧打は相変わらず。久しぶりに借金を1つ返しても、まだ7つの負債を抱え、浮上のきっかけを見つけられないでいるのが現状だ。

 指揮を執って3年目。今季は新たに結んだ2年契約の初年度だが、厳しい戦績が続いている。このままダラダラと黒星を重ねれば、優勝のデッドラインとされる2ケタ借金はすぐそこ…。もし10以上の借金を背負ったとしても、今季最後まで真弓監督に任せるのか?

 そう問われた坂井オーナーは笑みすら浮かべて、答えた。

 「その通り!!(真弓監督とは)一心同体ですよ」

 チームがどんなに低迷しようが休養させないとの考えだ。それは、これ以上、チームが沈むことになっても変わらない。

 「こういうチーム状況ですから、早く借金を返してもらえたらね。そのうち、打ってくれると思います」

 オーナーの切なる願いが届いたのか。北の大地に渡った指揮官は大きく動きだしていた。シーズン突入後、初めて移動日に、金本、桧山らベテラン組も含め全員参加で行われた全体練習。札幌市内の日本ハムの室内練習場で、フリー打撃が始まる直前だった。

 トップバッターの城島に対し、真弓監督がネット越しに身ぶり手ぶりを交えながら軸足の使い方を指摘。左投手と右投手の打撃ケージをチェンジする際にも、再び軸足に体重を乗せるようなしぐさで直接指導。続いて4番・新井、林と次々にアドバイスをしていった。

 普段は各コーチ陣の意見を尊重する指揮官だ。しかも、主力選手に直接指導するのは極めて異例の光景。防御率3点台前半で踏ん張っている投手陣を打線が援護し、チームの歯車を戻すために不動の将が手を打った。

 日本ハム戦を機に打線の反攻を目指すか、との報道陣の質問に「はい、頑張ります」とだけ答えた真弓監督。交流戦ではセ・リーグが苦戦を強いられており、首位・中日とは6ゲーム差。今なら、まだ間に合う。「一心同体」というオーナーのゲキに応えるために、もう待ったは許されない。

(2011年5月31日)

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