福島第1原発事故 男性社員2人のほかにも40人が高放射線量を被ばくの可能性
東京電力は30日、作業員2人の被ばく線量が、現在の緊急時被ばく限度の250ミリシーベルトを超えている可能性があると発表した。
1人は30代、もう1人は40代のいずれも東京電力の社員。
2人とも、主に3号機と4号機の中央制御室で、データの測定を担当していたという。
2人が作業開始したのは、3月11日の地震当日で、この日は2人とも、マスクを着用しないで作業にあたっていた。
そして、この翌日にはマスクを着用し、13日には放射性物質を除去するといわれる「ヨウ素剤」を摂取している。
その後、作業を続ける中、2人は東京電力の関連施設で、4月16日と17日に、内部被ばくの検査を受けた。
そして、5月3日にも検査を受けている。
その時に、2人の内部被ばくの線量が、20ミリシーベルトを超える可能性があることがわかった。
そのため、さらに詳細な検査を受けるために、23日に日本原子力研究開発機構で再検査を受けた。
その結果、250ミリシーベルトという高い値になる可能性があることが明らかになった。
2人とも、現在は作業を終了し、これ以上現場では作業はできないということで、現在は東京で働いているという。
ただ、ほかにも40人が高い放射線量を被ばくしている可能性があるとして、再検査を受け、同じように結果を待っているという。
今後の作業に影響が出てくるとともに、こうした作業員に代わる要員の確保が、大きな課題になってくる。
(05/30 17:37)