４連勝も出番なしの松井Ｂｕｕ〜

　球場に着いた松井がラインアップ表に目をやり、ポツリと漏らした。「そう（先発落ち）思ってたけどね」。５月に入り１０度目の先発落ち。半ばあきらめ気味の様子だった。相手先発が左腕となると、スタメン落ちは既定路線。ゲレン監督は「左腕相手なので（右打ちの）ジャクソンを入れた」とのみ語ったが、そのブリトンは今年デビューしたばかりの新人だった。チームの逆転勝利に代打出場もなかった５５番は「声はかかってない」と寂しげだった。

　チームは守護神ベイリーが故障者リストから復帰し、打線も４試合連続で２桁安打を記録するなど今季初の４連勝。５割復帰にダッグアウトは明るいムードに包まれた。「苦しい試合を、よくひっくり返した。その後の継投もよかったんで、これからが楽しみ」。チームの復調には手応えを感じている松井は試合後に約３０分間、打撃ケージにこもり、スイングを繰り返した。「運動不足解消。それだけ」と素っ気なかったが、求められるのは打棒復活のみだ。

　３０日からは古巣ヤンキースとの３連戦。右腕の先発が予想されるこの３連戦、どんな形であれ、結果を残さなければならない。　（オークランド穐村賢）