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プレスリリース

平成23年5月27日

農林水産省

農地土壌中の放射性セシウムの野菜類と果実類への移行について

農林水産省は、自治体や生産者の方々が、農作物の作付けや収穫物の検査の要否を検討する際の参考としていただくため、国内外の科学文献に基づいて、農地土壌中の放射性セシウムの野菜類及び果実類への移行係数を取りまとめましたので、お知らせします。
今後、新たに作付けされる農作物の収穫時における放射性セシウムの分析結果と栽培土壌中の放射性セシウム濃度の比較及び栽培試験を実施し、より実態を反映した移行係数を算出する予定です。

背景

  1. 福島第一原発事故によって大気中に放出された放射性物質による農作物への影響は、事故後しばらくの間放射性物質を含む降下物の付着が主たるものでした。その後、放射性物質の降下量が減少してきています。
  2. 一方、農作物の作付け前には耕起作業を必要としますが、これによって表層と下層の土壌が混合されるので、今後、食品安全の観点から、土壌に含まれる放射性物質が根から農作物に吸収されることに注目する必要があります。また、自治体や生産者が農作物の作付けや収穫物の検査の要否を検討する際の参考として、移行係数の情報が有用です。
  3. 4月8日に、水稲の作付けの可否の判断の参考として、土壌中のセシウム137の玄米への移行の指標(0.1)が発表されました。しかし、米の場合と異なり、我が国における野菜や果実における土壌からの放射性物質の移行についての科学データはあまり多くありません。
  4. そこで、国内外の科学文献を調査し、それらに記載されているデータに基づいてセシウム137の土壌から農作物への移行係数を取りまとめました。データの数が限られているため、あくまで参考値として活用してください。

結果(詳細については別添参照)

  1. 気候が日本の気候に近い地域で実施された圃場試験のデータに基づいて、野菜類17品目と果実類4品目について、セシウム137の土壌から農作物への移行係数の最小値、最大値、平均値を取りまとめました。最小値と最大値とが大きく異なる場合が多いため、平均値としては幾何平均値(データがn個あるとき、データ値の積のn累乗根)を用いました(メロン、ブドウを除く)。
  2. イモ類を除く野菜類と果実類における移行係数の最大値は0.1未満、幾何平均値は0.05未満でした。
  3. イモ類の移行係数の最大値は0.36と他の野菜より大きい値を示しましたが、幾何平均値は0.05未満であり他の野菜類と同程度でした。
  4. キャベツとジャガイモについては、データが50程度存在したため、米の場合と同様の方法で指標値を算出したところ、キャベツで0.0078、ジャガイモで0.067でした。

今後の方針

農林水産省は、より実態を反映した移行係数を得るため、自治体や試験研究機関と連携し、新たに作付けされる農作物の収穫時における放射性セシウムの分析結果と栽培土壌中の放射性セシウム濃度の比較や栽培試験を実施するなど、農地土壌中の放射性セシウムの実態や移行の程度に関するデータを収集・解析してまいります。

<添付資料>(添付ファイルは別ウィンドウで開きます。)

お問い合わせ先

消費・安全局農産安全管理課
担当者:秋元・青木
代表:03-3502-8111(内線4507)
ダイヤルイン:03-3592-0306
FAX:03-3580-8592

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