本願寺派が首都圏で布教強化　宗法改正案を可決

　浄土真宗本願寺派（本山・西本願寺、京都市）は３０日、臨時宗会を開き、機構改革を行うための宗法改正案を可決した。少子高齢化や過疎化の影響で寺院が減少する中、新たな寺院建立や信徒獲得を目指し、２０１２年４月に施行する。

　改正案では、都市圏での布教を強化するため、全国３１教区のほかに東京、神奈川など１都３県を「首都圏宗務特別開教区（首都圏特区）」に指定した。築地本願寺（東京）は宗派の直轄寺院として独自に活動方針を決められるようにした。

　また東日本大震災の被災地支援を行えるようにするため、茨城県や福島県などを首都圏特区に含めることも可能とした。

　このほか新しく「本山典令」を制定。西本願寺の機能や運営規則を明示した。

　橘正信総長（６８）は「宗門の活性化に向かう土台づくりができたと思う。時代即応と継続性が大切」と話した。