ユビキタスエンターテインメント(以下UEI)は17日、HTML5/JavaScriptベースのスマートフォン向けゲーム開発支援ライブラリ「enchant.js(エンチャント・ドット・ジェイエス)」βバージョンの無償提供を開始した。
基本的に2Dゲームの作成を想定。おもな提供内容は、アニメーション付きアバターシステムや当たり判定を含むスプライト管理ライブラリ、複雑なスクロールマップを高速に処理するライブラリ、バーチャルパッド管理ライブラリなど。
プログラムだけでなく、「著作権を気にせずに使える素材を提供」(UEI代表清水氏)するため、UEIが過去に開発したゲームで用いた画像素材データも併せて解放する。
対応端末は、AndroidOS 2.1以降搭載端末/iOS 3.0以降のiPhone。ライセンス形態は開発者自ら開発したゲームの自由な再配布を考慮し、MIT/GPLのデュアルライセンスとした。なお、法人利用の場合には有償にてライセンス提供/サポートをおこなう。
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昨年から国内でも需要が伸びているスマートフォン端末において、いずれ「Java(Script)でFlash的なことをする部分に需要が出てくる」(清水氏)と考え、HTML5/JavaScriptをベースにenchant.jsの企画・開発に着手。
用意されたライブラリとグラフィック素材の利用により、アマチュアプログラマでも高度なスクロールマップや当たり判定、仮想的なパッドなどを用いたJavaScriptによるゲームプログラミングが手軽にできる。
「イメージでいうとBASICみたいな感じ。ハードルを下げることで、みんながゲーム作りの趣味に目覚めて、いろんな意味で活性化できれば」(清水氏)と話す。
今後も随時 機能拡張を予定しており、専用のマップエディタやプラグインなども開発/提供していく。
また、UEIではディーツーコミュニケーションズ社と共同で、5月1日から青少年プログラマ(日本在住25歳以下の学生)育成を目指したコンテストプログラム「9leap(ナインリープ)」を開催。さらに啓蒙活動の一環として、無料セミナー「9leapGameProgramming Camp」を全国の主要都市で開催する予定だ。
enchant.js/9leap
http://9leap.net
株式会社ユビキタスエンターテインメント
http://www.uei.co.jp/
【加筆】本文5段落目の清水氏のコメントについて、「Java」との表現がありましたが、正確には「JavaScript」を指した発言でしたので、ここに加筆いたします。(2011-05-30)
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