「未来への水先案内人はこのグラハム・エーカーが引き受けた!」
ELSとの戦闘。
「これは死ではない。未来を切り開くための………」
そこで、私、グラハム・エーカーはこの世を去った。そのことは後悔もしていない。未来のための礎となったと言うべきであろう。
「ここは……?」
真っ白でなにもない空間。そこに私は一人浮かんでいた。
「ふっ、私のようなものは死後も一人でいろとでも神が言ったのだろう」
私は罪を犯し過ぎた。しかし願うならあのオーバーフラッグス隊の皆と1度でも出会って話がしたかった。
「「隊長!」」
幻聴であろうか、今、ダリルとハワードの声がしたような……
「違いますよ隊長。俺達はここにいますって」
横を向くと、今まで何もなかったはずの場所にダリルとハワードがいた。
「ダリル……?ハワード……?」
「ええ、そうですよ。隊長。少し無理を言って来させてもらいました。あまり時間がないそうなんで伝えますよ」
そう、ダリルが言い、ハワードが繋ぐ。
「これから隊長にはある世界に行ってもらいます。そこで幸せに暮らしてください。俺たちは隊長と出会えただけで幸せですから」
「馬鹿を言うな!私の犯した罪は大きすぎる。なにより、お前たちより先には幸せにはなれん!」
「いえ、これはオーバーフラッグス隊全員の意思です。まぁ、隊員からの恩返しだと思って受け取ってください」
「だが…」
「グラハム君、あまり人の意思を無駄にするではない」
新しい声が響く。この声は、
「エイフマン教授!あなたまで!」
「それに、少し転生するのが早くなっただけじゃ。いずれは皆幸せになれるじゃろう」
「しかし…」
「それに、もう時間じゃ。何を言っても無駄じゃぞ」
その言葉を聞いて、自分の体を見ると、少しずつ消えていっているのがわかる
「隊長が俺たちの見本になってくださいよ。幸せのなり方の」
「もう、何を言っても無駄なのだしな。わかった。このグラハム・エーカーがフラッグの魂に誓う!幸せになってみせると!」
そう言うと3人ともほっとした表情をしてくれた。
そして、私はその空間から消えていった。