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提訴:「外科医診療でがん死」 入院患者の遺族、損賠求め豊後大野市を /大分

 豊後大野市緒方町の公立おがた総合病院(現・豊後大野市民病院)に入院し、がんで死亡した女性(当時93歳)に適切な治療を怠ったとして、女性の遺族が市に約1300万円の損害賠償を求め、大分地裁に提訴した。

 訴状によると、女性は07年9月に食欲不振などで受診したが、同病院の医師が足りず、内科外来なのに外科医の診察を受け入院。同12月に胸部CT検査で異常が見つかったが、外科医は高齢を理由に積極的な検査を行わなかった。女性は大分市内の病院に転院し、胃がんが発見されたが手術不可能とされ、08年2月に死亡した。

 遺族は「早期発見なら延命、苦痛軽減の可能性があったのに、内科常勤医を置かず、中途半端な診療に終始した」と主張している。

 同院は「一斉退職で内科常勤医が半年ほどいなかった。提訴にはコメントはない」としている。同院は07年9月から県が内科医2人を派遣した08年4月まで内科常勤医不在。嘱託、非常勤、他科の医師で内科診療を続けていた。【田中理知】

毎日新聞 2011年5月18日 地方版

 
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