折り畳み式のミニバイクを使う新しい形態の運転代行が、熊本市でオープンした。人件費が半分になり、低料金化できる。利用客の車にミニバイクを積み込むため、ガソリン使用も減り、CO2削減にも効果が期待される。
運転代行に使う折り畳み式のミニバイク。イタリア製で改良費まで含め1台約30万円。またがるのは杉田社長=熊本市のバイクル
事業を始めたのは尽天[じんてん](菊池市)の杉田貞雄社長(41)。バイク部品工場に勤務後、脱サラし、2010年に横浜市で同様の事業をするパートナーとともに事業形態の特許を取得した。同年10月、熊本市に「バイクル」の屋号で事務所を開き、7台のミニバイクで営業を始めた。
ミニバイクで利用客の元に到着後、折り畳んで特製のバッグに収納し、客の車のトランクか、後部座席に積み込む。収納の所要時間は約2分と短い。
営業範囲は熊本市中心部から約30キロ圏で、玉名市、山鹿市、菊池市、宇城市など周辺部を網羅。保険も完備している。
ミニバイクはイタリア・シチリア島製のリゾート用。燃料漏れを防ぐ機能を強化し、より軽量化するなど改良した。
通常2人1組の代行業者に比べ人件費は半分。「その分、料金を安く設定できる」と杉田さん。「燃費が大幅に削減されるため環境にも優しい」と話す。
弱点は雨。弱い雨はレインコートで対処できるが、収納用のバッグがぬれるため、車に水汚れが付く可能性があるという。バイクを積み込めない2人乗りのスポーツカーなども利用できない。
現在は他業者も含め、熊本市のほか横浜、静岡、大阪などで約400台が稼働中。「もっと台数を増やしたい」という杉田さんは「すでに電気で動くミニバイクも開発されている。将来はCO2排出ゼロを目指す」と意気込んでいる。バイクルTEL0120(86)8196。(星原克也)
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