宇野３年ぶり勝利で男泣き「何回もやめようと思った」…ＤＲＥＡＭ

１回、西浦をタックルで攻める宇野（右）

　◆ＤＲＥＡＭ　ＪＡＰＡＮ　ＧＰ　バンタム級日本トーナメント　▽フェザー級ワンマッチ　○宇野薫（２Ｒ　判定３―０）西浦“ウィッキー”聡生●（２９日・さいたまスーパーアリーナ）　フェザー級ワンマッチで宇野薫（３６）＝ＵＣＳ＝が西浦“ウィッキー”聡生（２７）＝ＳＴＧＹ＝に判定勝ちし、ＤＲＥＡＭで３年ぶりの勝利を飾った。バンタム級トーナメントは所英男（３３）＝リバーサルジム武蔵小杉　所プラス＝と今成正和（３５）＝チーム・ローケン＝が７月１６日に東京・有明コロシアムで行われる決勝戦と９月に予定される世界トーナメント進出を決めた。

　胸にしまっていた思いが涙とともにこみ上げてきた。勝利のリング上。マイクを握った宇野は「この３年、ずっと勝てなくて何回もやめようと思ったけど…」と、言葉を詰まらせた。

　日本の総合格闘技界のパイオニアも３６歳。０８年５月を最後に白星から遠ざかり、昨年限りでＵＦＣとの契約も解除された。階級もライト級から１階級下のフェザー級に変えて再出発。「勝って世代交代や」と息巻いた西浦に何もさせず、グラウンドで何度も絞め上げてペースをつかんだ。「ずっと納得できない部分があったので、ただそれだけでやってきた。コーチに支えてもらった」と周囲に感謝した。

　「やってはいけないと思っていたけど、それくらいうれしかった」。リング上で２人の子供と笑顔の記念撮影。「もうちょっと、世代交代は待ってください」。ベテランは、まだ返り咲きを狙っている。