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2号機 濃度高く水蒸気も充満

5月30日 4時18分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

東京電力福島第一原子力発電所の2号機では、原子炉建屋の放射性物質の濃度が、1号機よりやや高く、依然として水蒸気が充満していることが東京電力の調査で分かりました。今後、建屋の中の作業を進めるためには水蒸気を減らしたうえで、汚染された空気を浄化する必要があり、難航することが予想されます。

福島第一原発の2号機では、今月26日に建屋の中に作業員が入り、湿度などを測定するとともに空気中の放射性物質を採取しました。分析の結果、1立方センチメートル当たり、放射性のセシウム134が0点13ベクレル、放射性のセシウム137が0.12ベクレルと、空気を浄化する前の1号機の原子炉建屋の2倍近い濃度でした。また湿度は99.9%と依然として水蒸気が充満していることが分かりました。建屋の中の作業を進めるためには、1号機と同じように空気を浄化する装置で放射性物質を減らす必要がありますが、水蒸気が充満している状態では浄化装置を使うことが難しいということです。このため東京電力は、水蒸気が出ているとみられる使用済み燃料プールを冷却するため、熱交換器を設置する作業を進めていて、31日にも熱交換器を使った循環型の冷却システムを稼動させる予定です。しかし、冷却システムの稼働によってどの程度水蒸気を減らすことができるか分かっておらず、浄化装置を設置して放射性物質を減らすまでには時間がかかることも予想されるため、今後、建屋内の作業は難航する可能性もあります。