放射性ストロンチウムの内部被曝について [医療のトピック]
こんにちは。
六号通り診療所の石原です。
今日は胃カメラの日なので、
カルテの整理をして、
それから今PCに向かっています。
それでは今日の話題です。
今日は今のところはまだ、
取り上げられることの少ない、
放射性ストロンチウムの内部被曝についての話です。
放射性ストロンチウム90は、
セシウム137や134と共に、
原子炉から放出される可能性のある、
放射性元素です。
その量は放射性ヨードと比較すれば少ないのですが、
内部被曝の場合、
ストロンチウムは骨に取り込まれて、
長期間排泄されません。
そのため骨への被曝の影響が危惧される点と、
セシウムと同じように放射線の半減期が長いので、
環境を長期間に渡り汚染し続ける、
と言う点が大きな問題です。
ストロンチウム90の物理学的半減期はおおよそ29年、
つまりその放射能は、
29年経ってようやく半分になります。
その一方で、
ストロンチウムの生物学的半減期は50年余です。
つまり、一旦人間の身体に入ったストロンチウムは、
50年が経過しても、
まだ半分しか排泄されません。
ただ…
この半減期はおそらく、
身体に入ったストロンチウムが、
100%一旦は吸収される、
という仮定に立った計算だと思います。
以前チラとお話したことがありますが、
僕は大学にいた時に、
ストロンチウムを利用した、
カルシウムの吸収の研究をしていたことがありました。
ストロンチウムはカルシウムに、
非常に良く似た性質を持っています。
これはセシウムとカリウムの関係に似ています。
セシウムもストロンチウムも、
通常は人間の身体には存在しない元素で、
それがないことが、
人間にとっては当たり前の環境です。
そのため、人間の身体は、
セシウムとカリウムを区別することが出来ず、
同じようにストロンチウムとカルシウムを区別することが出来ません。
従って、人間が口からストロンチウムを摂取すると、
そのストロンチウムはカルシウムとほぼ同じように、
腸管から吸収されます。
僕はカルシウムの吸収を調べる目的で、
ストロンチウム(勿論放射線は放出しないものです)を、
一定量の食事と一緒に飲んでもらい、
その後4時間の身体へのストロンチウムの吸収量を、
測定しました。
口から入ったストロンチウムは、
30分後には血液への移行が始まり、
その吸収は概ね4時間でプラトーに達するからです。
4時間後の血液を取り、
そのストロンチウム濃度を、
原子吸光という方法で測定するのです。
その濃度から、
どれだけのストロンチウムが腸から吸収されたのかを、
計算します。
この検査を僕は延べ300人以上に行ないました。
多分日本でこれだけ多数の人数で、
ストロンチウムの代謝を調べた研究者は、
僕以外にはいない筈です。
論文にして投稿をし始めた頃に、
大学を辞めてしまったため、
その結果が形になっていないのが、
残念でなりません。
その結果を簡単にご説明すると、
カルシウムとほぼ同じ動態で、
ストロンチウムは吸収されますが、
その吸収率は概ねカルシウムの半分程度です。
口から入ったカルシウムのうち、
吸収されるのは30%程度で、
ストロンチウムの吸収はその半分の15%くらいです。
(僕自身のデータなので、
本に書いてあるものとは、
少し違うと思います)
これがたとえばビタミンDが多い時や、
副甲状腺ホルモンが高い時には、
カルシウムの吸収も通常の倍近くになり、
またストロンチウムの吸収も、
同じように倍近くになります。
ただ、どんなに頑張っても、
概ねカルシウムの吸収率が5割を超えることはなく、
従ってストロンチウムの吸収率も、
25%を超えることはありません。
従って、骨に移行するストロンチウムは、
多い状態で摂取量の4分の1、
通常の状態では摂取量の1~2割です。
一般の換算係数は、
これをもっと多く見積もっています。
従って、ストロンチウムの内部被曝の影響は、
換算されているものよりは、
かなり少ないのではないか、
というのが僕の推論です。
これはあくまで経口の場合の話ですが、
ベクレルとシーベルトの換算係数を見ると、
吸入は経口と比してかなり被曝量が低いので、
いずれにしても内部被曝は少ないと、
想定して良いのではないかと思われます。
それでは、骨に取り込まれたストロンチウムは、
一体どのような影響を、
身体に与えるのでしょうか?
ここで参考になるのは、
放射性ストロンチウムは医療目的で使用されている、
ということです。
使用されているのはストロンチウム89ですから、
ストロンチウム90とは異なります。
その物理学的半減期は50日あまりで、
ストロンチウム90と比較すれば、
かなり減衰は早いのです。
このストロンチウム89を200MBqという大量で、
静脈注射します。
その大量の放射線は、
当然骨に集まります。
何故こんなことをするのかと言えば、
それは進行癌が骨に転移した場合に、
その痛みを緩和する目的で使用するのです。
ストロンチウムはβ線のみを放出します。
そのβ線が患部を刺激することが、
疼痛の緩和に繋がることが、
その原理は明らかではありませんが、
経験的には事実として認識されています。
ラドン温泉に疼痛緩和効果があるのと、
おそらくは似たメカニズムによるものなのでしょう。
放射線は特に骨の破壊によるような痛みには、
その線量にある程度比例して、
痛みを和らげる作用があるのです。
この辺が放射線の1つの不思議で、
「放射能は身体に良い」という一部の意見の、
1つの傍証になっています。
ただ、勿論多量の被曝が身体に良い訳はありません。
しかし、これだけ大量の放射性ストロンチウムが、
骨に吸収されても、
短期的には問題がないのであれば、
一時的な被曝であれば、
線量が余程大きくならない限りは、
大きな問題はなさそうだ、
ということは分かります。
(勿論これは内部被曝に限った話です)
長期的にはおそらく骨肉腫のような骨由来の癌や、
造血器の腫瘍は増加させる筈です。
ただ、放射性ヨードと比較すれば、
その飛散量は少なく、
更には吸収線量も少ないので、
その影響はそれほど大きなものにはならない可能性が高そうです。
問題は矢張り小さなお子さんで、
小児期に骨に放射線が侵入し、
被曝の状態が続くことは、
お子さんの成長を妨げる因子となることが予想されます。
ストロンチウムの経口での内部被曝を予防するには、
カルシウムがあまり吸収されないような状況を作れば良いので、
カルシウムを不足なく摂ることが勧められます。
勿論不足している状態ではその限りではありませんが、
ビタミンDを過剰に摂取すると、
カルシウムの吸収が高まり、
同時にストロンチウムも、
吸収され易い状態が出現するので注意が必要です。
結論としては、
カルシウムの不足や副甲状腺機能が亢進したような、
病的な状態でなければ、
経口でそれほど大量のストロンチウムが、
吸収される可能性は低く、
小さなお子さん以外は、
それほど気にする必要はないものと、
現時点では思われます。
繰り返しになりますが、
胎児と小さなお子さんに関しては、
安全域は分からない、と考えるのが賢明で、
余分な放射線は、
どんな性質のものであれ、
防御するに越したことはないのです。
今日は放射性ストロンチウムの内部被曝について考えました。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
六号通り診療所の石原です。
今日は胃カメラの日なので、
カルテの整理をして、
それから今PCに向かっています。
それでは今日の話題です。
今日は今のところはまだ、
取り上げられることの少ない、
放射性ストロンチウムの内部被曝についての話です。
放射性ストロンチウム90は、
セシウム137や134と共に、
原子炉から放出される可能性のある、
放射性元素です。
その量は放射性ヨードと比較すれば少ないのですが、
内部被曝の場合、
ストロンチウムは骨に取り込まれて、
長期間排泄されません。
そのため骨への被曝の影響が危惧される点と、
セシウムと同じように放射線の半減期が長いので、
環境を長期間に渡り汚染し続ける、
と言う点が大きな問題です。
ストロンチウム90の物理学的半減期はおおよそ29年、
つまりその放射能は、
29年経ってようやく半分になります。
その一方で、
ストロンチウムの生物学的半減期は50年余です。
つまり、一旦人間の身体に入ったストロンチウムは、
50年が経過しても、
まだ半分しか排泄されません。
ただ…
この半減期はおそらく、
身体に入ったストロンチウムが、
100%一旦は吸収される、
という仮定に立った計算だと思います。
以前チラとお話したことがありますが、
僕は大学にいた時に、
ストロンチウムを利用した、
カルシウムの吸収の研究をしていたことがありました。
ストロンチウムはカルシウムに、
非常に良く似た性質を持っています。
これはセシウムとカリウムの関係に似ています。
セシウムもストロンチウムも、
通常は人間の身体には存在しない元素で、
それがないことが、
人間にとっては当たり前の環境です。
そのため、人間の身体は、
セシウムとカリウムを区別することが出来ず、
同じようにストロンチウムとカルシウムを区別することが出来ません。
従って、人間が口からストロンチウムを摂取すると、
そのストロンチウムはカルシウムとほぼ同じように、
腸管から吸収されます。
僕はカルシウムの吸収を調べる目的で、
ストロンチウム(勿論放射線は放出しないものです)を、
一定量の食事と一緒に飲んでもらい、
その後4時間の身体へのストロンチウムの吸収量を、
測定しました。
口から入ったストロンチウムは、
30分後には血液への移行が始まり、
その吸収は概ね4時間でプラトーに達するからです。
4時間後の血液を取り、
そのストロンチウム濃度を、
原子吸光という方法で測定するのです。
その濃度から、
どれだけのストロンチウムが腸から吸収されたのかを、
計算します。
この検査を僕は延べ300人以上に行ないました。
多分日本でこれだけ多数の人数で、
ストロンチウムの代謝を調べた研究者は、
僕以外にはいない筈です。
論文にして投稿をし始めた頃に、
大学を辞めてしまったため、
その結果が形になっていないのが、
残念でなりません。
その結果を簡単にご説明すると、
カルシウムとほぼ同じ動態で、
ストロンチウムは吸収されますが、
その吸収率は概ねカルシウムの半分程度です。
口から入ったカルシウムのうち、
吸収されるのは30%程度で、
ストロンチウムの吸収はその半分の15%くらいです。
(僕自身のデータなので、
本に書いてあるものとは、
少し違うと思います)
これがたとえばビタミンDが多い時や、
副甲状腺ホルモンが高い時には、
カルシウムの吸収も通常の倍近くになり、
またストロンチウムの吸収も、
同じように倍近くになります。
ただ、どんなに頑張っても、
概ねカルシウムの吸収率が5割を超えることはなく、
従ってストロンチウムの吸収率も、
25%を超えることはありません。
従って、骨に移行するストロンチウムは、
多い状態で摂取量の4分の1、
通常の状態では摂取量の1~2割です。
一般の換算係数は、
これをもっと多く見積もっています。
従って、ストロンチウムの内部被曝の影響は、
換算されているものよりは、
かなり少ないのではないか、
というのが僕の推論です。
これはあくまで経口の場合の話ですが、
ベクレルとシーベルトの換算係数を見ると、
吸入は経口と比してかなり被曝量が低いので、
いずれにしても内部被曝は少ないと、
想定して良いのではないかと思われます。
それでは、骨に取り込まれたストロンチウムは、
一体どのような影響を、
身体に与えるのでしょうか?
ここで参考になるのは、
放射性ストロンチウムは医療目的で使用されている、
ということです。
使用されているのはストロンチウム89ですから、
ストロンチウム90とは異なります。
その物理学的半減期は50日あまりで、
ストロンチウム90と比較すれば、
かなり減衰は早いのです。
このストロンチウム89を200MBqという大量で、
静脈注射します。
その大量の放射線は、
当然骨に集まります。
何故こんなことをするのかと言えば、
それは進行癌が骨に転移した場合に、
その痛みを緩和する目的で使用するのです。
ストロンチウムはβ線のみを放出します。
そのβ線が患部を刺激することが、
疼痛の緩和に繋がることが、
その原理は明らかではありませんが、
経験的には事実として認識されています。
ラドン温泉に疼痛緩和効果があるのと、
おそらくは似たメカニズムによるものなのでしょう。
放射線は特に骨の破壊によるような痛みには、
その線量にある程度比例して、
痛みを和らげる作用があるのです。
この辺が放射線の1つの不思議で、
「放射能は身体に良い」という一部の意見の、
1つの傍証になっています。
ただ、勿論多量の被曝が身体に良い訳はありません。
しかし、これだけ大量の放射性ストロンチウムが、
骨に吸収されても、
短期的には問題がないのであれば、
一時的な被曝であれば、
線量が余程大きくならない限りは、
大きな問題はなさそうだ、
ということは分かります。
(勿論これは内部被曝に限った話です)
長期的にはおそらく骨肉腫のような骨由来の癌や、
造血器の腫瘍は増加させる筈です。
ただ、放射性ヨードと比較すれば、
その飛散量は少なく、
更には吸収線量も少ないので、
その影響はそれほど大きなものにはならない可能性が高そうです。
問題は矢張り小さなお子さんで、
小児期に骨に放射線が侵入し、
被曝の状態が続くことは、
お子さんの成長を妨げる因子となることが予想されます。
ストロンチウムの経口での内部被曝を予防するには、
カルシウムがあまり吸収されないような状況を作れば良いので、
カルシウムを不足なく摂ることが勧められます。
勿論不足している状態ではその限りではありませんが、
ビタミンDを過剰に摂取すると、
カルシウムの吸収が高まり、
同時にストロンチウムも、
吸収され易い状態が出現するので注意が必要です。
結論としては、
カルシウムの不足や副甲状腺機能が亢進したような、
病的な状態でなければ、
経口でそれほど大量のストロンチウムが、
吸収される可能性は低く、
小さなお子さん以外は、
それほど気にする必要はないものと、
現時点では思われます。
繰り返しになりますが、
胎児と小さなお子さんに関しては、
安全域は分からない、と考えるのが賢明で、
余分な放射線は、
どんな性質のものであれ、
防御するに越したことはないのです。
今日は放射性ストロンチウムの内部被曝について考えました。
それでは今日はこのくらいで。
今日が皆さんにとっていい日でありますように。
石原がお送りしました。
2011-04-07 08:10
nice!(40)
コメント(11)
トラックバック(0)
なるほどなるほどカルシウムの1/4ですか。
なかなか人体は吸収固定力がありますね。
だから、東京電力もベータ崩壊測定法
の数値は、「公表保留」なのですね。
ストロンチウム90は重いので、大気拡散よりは、
海洋汚染ですか。とするとやはり、海産物生体内
濃縮とその飲食が大問題ですね。
「ストロンチウム握って~」
by 神経質な一般消費者 (2011-04-07 11:47)
神経質な一般消費者さんへ
コメントありがとうございます。
昭和30年代の米ソ核実験の時期には、
日本で飼育された牛や豚からも、
放射性ストロンチウムが検出されていて、
その意味では他の核子より飛び難いのですが、
それでも爆発などがあれば、
かなり広範に四散はするのだと思います。
by fujiki (2011-04-08 08:23)
こんにちは
宜しければ質問させてください
http://nutmed.exblog.jp/13144504/
こちらにある
ドイツのDr.Buschら国際医療重金属学会のメンバーが、
チェルノブイリ原発事故に関して進めた当時の摂取プログラムとやらで
ストロンチウムはカルシウムを多く摂取していれば
防げるという紹介があります
これは正しいとお考えでしょうか
もう一点、
3月16~19日福島県内採取の土壌からストロンチウム検出とあります
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E3E0E2E5978DE3E0E2E6E0E2E3E39191E3E2E2E2;at=ALL
原発事故においてストロンチウムは揮発性化合物を作りにくいので
セシウムよりは飛散しないそうですが
元素としてはセシウムより軽いので同等以上に飛散するとする意見もあります
どちらが正しいとお考えでしょうか
by まと (2011-04-13 03:21)
まとさんへ
コメントありがとうございます。
最初の質問についてですが、
要はカルシウムの吸収率が低ければ、
ストロンチウムも吸収され難くなるので、
内部被曝の線量も少なくなる、
という理屈です。
ですから、ある程度はそうしたことが言えるのですが、
ヨードブロックのようなものとは違うので、
大量のカルシウムを摂れば、
それでブロック可能、
というほど単純なものではないと思います。
第一大量のカルシウムは有害です。
ただ、カルシウムの不足があって、
そのために血液のカルシウムが低下している方は、
副甲状腺ホルモンの上昇を来し、
ビタミンDの活性化が促されるので、
カルシウムの吸収は高まります。
こうした状態は良くないので、
カルシウムの不足はないように、
気を配ることはある程度の予防にはなるのです。
1日1000mg程度のカルシウムは摂るように心掛ける、
というくらいが無難な線ではないでしょうか。
2つ目のご質問については、
僕はちょっと分かりません。
拡散の仕方にもよるのではないでしょうか。
仮に今後爆発を伴うような大量の飛散があれば、
それはかなり広範囲に広がる可能性もありますし、
今のようにジワジワと放出されることが続く事態であれば、
それほど広範囲には飛ばないと思います。
こちらに関してはちょっと自信はありません。
by fujiki (2011-04-13 08:44)
石原様、
大変わかりやすい解説ありがとうございます。
調べていて、以下のような記事を発見しました。↓
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=248795
これによると、低線量の被爆は高線量の被爆よりもむしろ影響が大きい、
ということのようですね。
グラフなどが示されていなので、何とも言えませんが、死亡率を上げる
低線量被爆の値には閾値があるように感じるのですが、その辺りについて、現時点でどう言えそうでしょうか?
福島県内で言えば、死亡率を上げる閾値付近の低線量被爆の可能性のある地域はあると推測できるのでしょうか?
低線量と言っても幅がありますので、どう解釈すべきか、困ってしまいます。
お答えになりにくい質問ではあると存じますが・・・。
by 夕 (2011-04-13 13:30)
夕さんへ
コメントありがとうございます。
うーん、ちょっと当該記事の信憑性は、
何とも言えないところがあります。
実際にそうした低線量の被曝の影響が、
放射性ストロンチウムで確認された、
ということはないと僕は思います。
ただ、小さいお子さんの場合には、
そうでない、
ということも確信を持っては言えないと思います。
by fujiki (2011-04-13 22:18)
石原 様、
回答ありがとうございました。
記事は信憑性が低い、ということですね。
しかし、やはりお子さんに関しては、どの放射性物質に対しても、
成人以上に慎重に対応すべきなのですね。
今回の石原様の記事で、本日(4/13)発表になったストロンチウムに
ついての情報に対して、落ち着いて対処できそうです。
改めて、ありがとうございました。
by 夕 (2011-04-13 22:51)
先生の研究結果を拝見させて戴きました。
推測が多い見解が多い中で原発事故に伴う放射性物質の放出の問題に科学的研究による一つの貴重なお話ありがとうございます。p.o.によるSrの摂取はさほど問題にならないようですね。
被曝の問題が過剰に報道されている傾向がありますので、このような正しい情報は広まるといいと思います。
ただ骨であるので、成長期である子供たちだけでなく、成人にもCa(Sr)は日々交換されるため、注意することは重要ですね。でも、吸収を抑制するのは事実上むりでしょうね。
ありがとうございます。
by 松田 (2011-05-13 09:26)
はじめまして。ツイッターでお見受けし、こちらへ来ました。よろしくお願いします。記事とはずれてるんですが、もしよかったら教えてください。半減期についての基礎的なことです。なぜelement毎に、あんなに違うのですか?アルファ粒子、ベータ粒子であれば、electronかnucleusですよね。それでヨウ素とセシウムでは、これらの数が53と、55。そんなに変わらないです。でも出て行くスピードが格段に違うように思います。
反対に、それだけ時間差があるということは、ヨウ素は一度吸収されると攻撃力が高いのでしょうか?(同じ量であれば)
すみませんが、できるようでしたらご教授ください。(質問が分かりづらい表現であり、それも申し訳ないです。)
by fkuro27 (2011-05-24 21:12)
松田さんへ
コメントありがとうございます。
レスが遅れまして申し訳ありません。
確かに成長期の骨への影響は、
現時点でははっきりしていないので、
気を付けるに越したことはないと思います。
by fujiki (2011-05-25 08:15)
fkuro27 さんへ
コメントありがとうございます。
そうですね、半減期数日と数億年と、
何故そのような違いが生じるのか、
ということですね。
すいません。
僕はそのご質問にはお答えするだけの知識がありません。
ヨードのような半減期の短い元素の方が、
短期間での身体に与える被ばくの影響は、
大きいと考えて良いのでは、
と思います。
ストロンチウムやセシウムのようなものは、
むしろ環境から容易に消失しない、ということが、
身体の短期的な被ばく以上に、
問題になるのではないかと思います。
by fujiki (2011-05-25 08:20)