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◆男子プロゴルフツアー ダイヤモンドカップ第3日(28日、千葉・千葉CC梅郷=7108ヤード、パー72) 河瀬賢史(31)=フリー=が7バーディー、1ボギーでこの日ベストスコアの66で回り、通算9アンダーで首位と5打差の4位につけた。2008年から同じ静岡・掛川市に住む藤田寛之(41)=葛城GC=の一番弟子としてともに練習してきた。大逆転のツアー初優勝を狙う。小田孔明(32)=フリー=が14アンダーで単独首位。金度勲(22)=ネクソンホールディングス=が3打差2位、藤田が4打差3位につけている。
スイングに限らず、着用ウエア、靴、使用クラブまで同じ。「藤田のそっくりさん」河瀬が、一気にV戦線に姿を現した。3番で8メートルのバーディーパットを沈めて好発進。17番は117ヤード、18番は85ヤードの残りからともにピン2メートル以内の好ショットを放つなどし、4連続バーディーで締めた。第2日の23位から4位に浮上。「1日を通してよくやれた」と満面の笑みだ。
師匠は藤田。高校時代に掛川駅のホームですれ違った際、握手を求めたほど「前からあこがれの選手だった」という。08年東建ホームメイトカップの練習ラウンドで同ペアになって以降、積極的に指導を懇願。現在の師弟関係になっていった。
静岡・掛川市の互いの自宅の距離は車で10分。167センチの身長、約70キロの体重も同じなため、ウエアも全て藤田からもらったお下がりを着る。フォームも「下からあおる」というスイングの癖が修正された結果、練習場で観衆から「藤田さんかと思った」と間違われるほど似てきた。師匠本人は「弟子にした覚えはありません」と冗談めくが、この日も練習場で最後の1人になるまで2時間以上アイアンを振り回すなど、熱心な姿勢には「今の若者に珍しくハングリーなやつです」と評価する。
生涯獲得賞金は1035万677円。4月下旬の中日クラウンズで藤田の師匠・芹沢信雄も含めた“芹沢軍団”総出で細かなスイングチェックを受けてから調子が上がってきた。前週のとおとうみ浜松オープンでは最終順位こそ37位だったが、初日には首位に立った。「あの時は緊張して自分の力が出せなかったが、今は気持ちの面でゆとりを持ってやれている」。プロ10年目の初優勝へ、ラストスパートをかける。
◆河瀬 賢史(かわせ・まさふみ)1979年10月28日、静岡県生まれ。31歳。11歳からゴルフを始め、星陵高、日大を卒業後、2002年にプロ転向。生涯獲得賞金は1035万677円、昨年の賞金ランクは201位(28万9440円)。これまでのツアー最高成績は08年東建ホームメイトカップの16位。167センチ、66キロ。家族は祐子夫人と2男。
(2011年5月29日06時02分 スポーツ報知)