業界用語をひっさげてバラエティー番組に殴り込むブラザー・コーン=東京・四谷【フォト】
まるで“バブル時代”から、そのまま抜け出してきたようだ。長髪をポニーテールにして、高級ブランドのサングラス、手にはドでかい指輪がキラキラと光る。
「この10年間、空白の時間があったんで。これから音楽はもちろんやるけど、バラエティー番組にどんどん出ていきたいです」。コワモテの外見と対照的に、丁寧な口調で明かした。
“空白期間”がスタートしたのは2001年。腎不全を発症し、余命1年半と宣告された。夫人から腎臓移植を受けて5年後に完治したが、芸能界での仕事はなくなっていた。以来、ゼロから復活を目指し、今月に数多くのお笑いタレントが所属する芸能事務所、太田プロダクションとサポート契約を結んだ。
実はかつてコミックデュオ、あのねのねの清水國明(60)を師匠に持つお笑い芸人だった。「昔は『オールスター雪の祭典』でパンツ一丁になって雪に飛び込んだりしていた。これまでのイメージと違う面、ドMな部分も見せていきたいね」とうでをぶす。
バラエティー活動復活の“切り札”が、芸能関係者の間で古くから使われてきた「業界用語」。逆さ言葉を軸に独特なテンポで韻を踏む。コーン自身もバブル真っ盛りの80年代からギロッポンなどの繁華街でチャンネェのいる店を渡り歩きながら、スラスラと繰り出してきた。
「お年寄りにはボケ防止にもなるし、頭の回転もよくなる。若い人は秘密の会話の暗号的な使い方をしてもいい。業界用語の法則を教えたい」。すでにテキスト本の執筆に着手し、「脳トレみたいなゲーム化もいいね」と提案。「最終的にはカップ麺のCMに出たい。締めの言葉は『メンラー、シクヨロ』(ラーメンよろしく)だね」とブチ上げた。
「初の“移植タレント”として頑張ります」とニヤリ。クリビツテンギョーな復活劇が期待できそうだ。
(紙面から)