二条城の「一日城主」に　大広間など公開

　今年から大規模な改修が予定されている世界遺産の二条城（京都市）で２８日、費用を寄付した人の中から選ばれた５組９人が「一日城主」として、普段は外からしか見ることができない大広間などに入り見学した。

　参加者は二の丸御殿の入り口で羽織をまとい、「城主」に変身。大政奉還の舞台になった大広間「一の間」や、将軍が大名と対面した黒書院で着座し、記念撮影した。

　京都市左京区の大学院生片岡亮さん（３０）は「昔の偉い人がいた場所に入れたのは貴重な経験。プレミア感があった」とうれしそうに話した。

　改修は二の丸御殿（国宝）や東大手門（重要文化財）の修繕、耐震補強など、１６０３年の創建以来、最も大掛かりになる見込み。京都市は昨年１０月から寄付を募り、１００万円以上の人のほかに、１万円以上の人からの抽選で「一日城主」を決めた。