エジプト政府、パレスチナ自治区ガザとの境界にある検問所開放 イスラエルは反発強める
エジプト政府は28日、パレスチナ自治区ガザとの境界にある検問所を開放した。エジプト新政権の方針転換に、ガザ封鎖を続けるイスラエルは反発を強めている。
エジプトとガザの境界では、エジプトへの入国のための審査が行われ、人々が列を作って待っていた。
エジプトとガザとの境界にあるラファ検問所は、2007年にイスラム原理主義組織ハマスがガザ地区を実効支配して以来、人道目的以外の通行は制限されていた。
4年ぶりの開放は、親米でイスラエルとも良好な関係だったエジプトのムバラク前大統領の退陣を受けた、外交方針の転換を意味する。
ガザ市民は「ガザの外に出るのは6年ぶり。治療のため、この日をずっと待っていた」、「エジプト政府の対応はすばらしい。本当に感謝している」などと話した。
初日の28日は、午前中だけで数百人が検問所を訪れたが、目立った混乱はなかった。
パレスチナでは、分断状態にあったハマスと主要組織ファタハが5月初めに和解し、統一政府を目指すことで一致するなどの動きもあり、ハマス封じ込めを狙うイスラエルは、反発を強めている。
(05/29 00:46)