事件【東日本大震災】貯金尽き生活困窮「食べていけない」 70日以上 缶詰中心の食生活+(1/2ページ)(2011.5.28 00:04

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【東日本大震災】
貯金尽き生活困窮「食べていけない」 70日以上 缶詰中心の食生活

2011.5.28 00:04 (1/2ページ)

 70日以上、缶詰中心の食生活が続いている。津波でアパート2階の自宅が流された宮城県石巻市の雁部富士子さん(56)一家は貯金が尽きた。市役所から罹災証明書は交付されたが、義援金の給付は「7月以降になる」と担当者に言われた。「もう食べていけない。死ねと言ってるのと同じ」。唇をかみしめた。

 「サバ、サンマ。もう見たくもない」。高血圧に悩む雁部さんだが、おかずは缶詰だけの偏った食生活が続く。一家は、以前に自衛隊から支給された缶詰で食いつないでいる。

 住まいは仙台市に避難した知人が借りていたアパート。運送業を営んでいた夫の勝博さん(61)、長女の理紗さん(24)、次女の由紀さん(18)の4人で暮らす。

 アパートには毎日、避難所から弁当が支給されるが、雁部さんは町内会が違うので支給されない。

 勝博さんは震災前の2月末、840万円の13トントラックを買い替えたばかり。2月の売上金250万円を積んだまま津波に流された。雁部さんが働いていた水産加工会社ももうない。

 運転手の仕事を探す勝博さんだが、ハローワークで年齢を告げると「60歳まで」と断られる。理紗さんも、高校を卒業して魚市場の事務職に内定していた由紀さんも仕事を失った。

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