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首相:鳩山氏と会談へ 不信任案回避へ努力

 【ブリュッセル平田崇浩】ベルギー訪問中の菅直人首相は28日午前(日本時間28日夕)、内閣不信任決議案が可決された場合の対応について「(民主)党内が一致した行動を取ると信じているわけだから、それ以上のことは想定していない」と述べるにとどめ、衆院解散の可能性や造反議員の処分への言及は避けた。首相への批判を強めている鳩山由紀夫前首相と帰国後に会う考えも明らかにし、不信任案の可決回避へ努力する姿勢を示した。宿泊先のホテルで同行記者団の質問に答えた。

 首相は「国民の大多数は『まずは大震災、原発事故の収束に全力を挙げろ』という思いをすべての国会議員に対し持っている」と退陣を迫る与野党の動きをけん制。民主党の小沢一郎元代表が退陣要求を公言したことに対しては「私が何かコメントすることは控えた方がいい」と不快感をにじませ、「(党の)代表経験者と話す機会があればありがたい」と党内対立の収拾策を鳩山氏らと話し合う考えを示した。

 ◇福島第1原発の吉田所長を問題視せず

 東京電力福島第1原発の吉田昌郎所長が事故発生当初、独断で海水注入を続けたことについては「原発を直接運転する責任者の判断でやること自体は法律上も認めているし、決して間違いではなかった」と問題視しない考えを表明。政府や東電の発表する情報が二転三転したことには「全体としては責任を感じている」と述べた。

毎日新聞 2011年5月28日 20時00分

 

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