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上関原発:周南市議会が建設中止を求め、意見書採択

 山口県周南市議会は27日の本会議で、二井関成知事に対し、上関原発(同県上関町)の建設計画中止を中国電力に求めるよう要請する意見書案を全会一致で採択した。市議会事務局によると、東日本大震災後に上関原発建設に反対する意見書が採択されたのは山口県内で初めて。

 保守系を含む全9会派が賛成した。米沢痴達(ちたつ)議長は「『想定外』はもはや許されない。原発の安全神話は崩れた」と指摘。保守系会派「顕政会」の古谷幸男代表も「上関原発計画の安全性は現状では確認されていないというのが全議員の共通認識になった結果ではないか」と話している。

 市議会の大半は保守系議員で占められ、これまで原発建設の是非には触れてこなかった。だが市の一部は建設予定地から30キロ圏内に含まれ、福島第1原発事故では被害がもたらされたことから、原発不信を募らせている。

 意見書では原発事故が起きれば石油化学コンビナートが全面停止になることに懸念も示している。

 また、同県柳井市議会(定数18)の共産党市議2人も27日までに、同様の意見書を6月議会に提案することを決めた。他会派の賛同が得られなければ同党だけでも提案するという。【遠藤雅彦、小中真樹雄】

毎日新聞 2011年5月28日 2時12分

 

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