ボイストレーニング Lesson2
トレーニングをやってみましょう。最初のうちは難しいかもしれませんががんばって続けていって下さい。 1、自分が一番、出しやすい高さの声で何秒間声を出し続ける事ができるかやってみる。 (常に一定の音量になるように。声が震えたりしない事。最初は10秒くらいから初め、 最終的には30秒くらいまでできるようになって下さい。 声が続かないからといって絶対に喉を絞めて調節したりしない事、トレーニングの意味がありません。 最初は10秒でも精一杯なはずです。喉をしめてできたり、声が震えたり、 音量が最初と最後で変わってしまっては意味がないので注意してください。 前のレッスンの息はきと同じように全てお腹でコントロールする必要があります。) 2、今度は段々、声を大きく出していって下さい。(いわゆるクレッシェンド。滑らかに。 突然声の大きさが変わったりしない事。声が震えたりしない事。喉で調節しない事。 最初は10秒くらいからはじめ、30秒くらいまでできるようになってください。) 3、今度は段々、声を小さく出していって下さい。(いわゆるデクレッシェンド。 滑らかに。突然声の大きさが変わったりしない事。声が震えたりしない事。喉で調節しない事。 これも最終的には30秒くらいまでできるようになる必要があります。) 4、声を段々、大きく出していったあと、途中から段々小さくしていって下さい。 (10秒、20秒、30秒とそれぞれでやってみる) 5、声を段々、小さく出していったあと、途中から段々大きくしていって下さい。 (10秒、20秒、30秒とそれぞれでやってみる) 6、今度は声を大きくしていくほうと小さくしていくほうの時間を変えます。 声をだんだん、大きくしていくのに10秒、声をだんだん、小さくしていくのに15秒というふうに、 声を大きくしていくのと小さくしていくほうの時間をそれぞれ異なる時間で自分で設定して先ほどの4と5をやってみる。(例;声を小さくしていくのに5秒、声を大きくしていくのに15秒。 声を大きくしていくのに13秒、声を小さくしていくのに7秒。など色々なパターンが考えられます。自分でそれぞれ時間が最大で合計30秒になるまでの範囲で自分で時間を設定してやってみてください。) 7、時間があれば1〜6を繰り返してやる ※声が震えたりしてはいけません。といっても最初のうちは10秒だけでも声を維持させる事が難しいはずです。 だんだんとトレーニングを続け、最終的には30秒間くらいできるようになりましょう。 出来る人はそれ以上やってもいいですが、時間を増やすあまり、喉で声を調節するようになっては意味がないので最初は10秒くらいから初め、だんだんなれていくにつれ時間を増やしていくといいでしょう。 尚、喉で声や息を調節してはだめです。うまくできないのはすべてお腹の責任と考えるのです。 お腹を使ってうまく声を維持させてみて下さい。 どうしてもできない人はどこかに余分な力が入っていないか確かめてみましょう。(喉、顎など) ちょっとした裏アイテムとしては卓球のピンポン玉を使うという手があります。 ピンポン玉を口に挟んだ状態で1〜7をやってみて下さい。すると顎に余分な力があまり入らなくなります。 それから慣れてきてコツがわかったらピンポン玉をはずした状態でやってみるといいと思います。 また、なれないうちはレッスン1の息はきやこのレッスン2の中の声出しなどは仰向けになって寝てやるといいでしょう。身体の力が抜けます。慣れてうまくできるようになってきたら立ってやって下さい。 また、声を出す時間は長くやりすぎると喉を痛めてしまうので、無理をせず休んでください。 一日に声を出すトレーニングをやる時間は30分くらいで十分とされています。 やっても1時間くらいで十分です。最初の頃は少し声を出し続けるだけでも喉を痛めてしまいます。 長い間トレーニングを続けてきた人でない限りは、声を出すトレーニングは30分くらい〜1時間も やれば十分です。最初は10分くらいからはじめましょう。 なれてきたら時間を延ばすといいと思います。 1、「ドレミファソラシド」と1オクターブを出してみて下さい。(お腹意識して出す。) 2、「ドレミファソラシド」と今度はスタッカートで出してみて下さい。(背中の下の位置を意識してお腹だけで出す事。お腹で声を切る事。) 3、ドレミファソラシド、ドシラソファミレドと1オクターブあがってまた1オクターブ下がる事を続けてやってみる(2のようにスタッカートで出す事もやってみる。) 4、今までやった上の1〜3までをハミングでやってみる(※ハミングとは鼻歌の事です。鼻歌なのでドレミファソラシドなどの言葉は出さなくていいです。また、スタッカートでもやってみる。お腹で切る事。) 5、今までやった上の1〜3までを裏声でやってみる(スタッカートでもやってみる。お腹で切る事。) 6、1〜5を繰り返す。また、時間があれば身体の様々な部位を意識しながらやってみる(たとえば腰を 意識してやる、胸を意識してやる、手足を意識してやるなど。 別にその部分に力をいれろというわけではありません。意識するだけです) ※やはりここもお腹の力だけでだします。 うまくできない時はここも裏アイテム、ピンポン玉を使ってみましょう。 また、なれないうちは仰向けになって寝てやるといいでしょう。 声を高くしていく時のポイントとしては声が高くなるにつれて重心を下げるようなイメージを作っていきます。 変な表現かもしれませんが横隔膜に鉄アレイがぶら下がっていてその鉄アレイが音階が高くなるにつれて 段々重くなり、同時に横隔膜もさがっていくというイメージです。 あと、ちょっとでもお腹に負担がかかるように声が高くなっていくにつれて口を閉じていってみるというテクもあります。(実際にあるバンドのボーカリストは音階が高くなると口をなるべく閉じて歌っている人がいます) ここで勘違いしないでもらいたいのは、口を閉じるといっても口や顎に決して力を入れてはいけません。 口になにも力を入れないでなるべく閉じて声を出すのです。(これがまた結構難しい) 今は無理をしてやる必要はありませんが最終的には出来るようにしておくと色々と役にたちます。 唇を「プルプルプル」と振るわせるものです。 タングトリルとはいわゆる巻き舌の事です。舌を巻き舌で震わせます。 リップロールは普通にできると思いますがタングトリルは なかなか難しいと思います。個人差によってできる人もいればできない人もいるみたいですし、 ただ、練習しだいでまったくできない人も多少はできるようになるものだと思います。 両者とも行う事で声帯のリラックス効果、余分な力を抜く効果があります。 例 1、リップロールを5分 2、タングトリルを5分 ※リップロールとタングトリルは声の調子を整えるのにも役立つので歌う前にやるのも余分な力 が抜けて効果的です。 ある資料によると歌を歌う筋肉には声帯を引き延ばす働きをしている輪状甲状筋というものと、 声門を閉じる働きをしている閉鎖筋グループというのがあるようです。 それに呼気の圧力が加わって音程の調節が決まるみたいですがその中でも特に重要なのが輪状甲状筋らしいです。 そして、その輪状甲状筋は裏声によって鍛える事が出来るらしいのです。 これを利用しない手はありません。さっそく裏声を使ったトレーニングをしてみましょう。 1、裏声で身の回りにある文章を読んでみる(新聞欄、小説、セリフなど) 2、ドレミファソラシドを裏声で。また、同じように1オクターブあがって下がっていくのを裏声で。 3、2をスタッカートでやるのと身体の様々な部位を意識してやってみる。 4、2〜3をハミングでやってみる。 5、鼻をつまんで1〜4をやってみる。 6、イの母音で1〜5をやってみる。 7、レッスン2の一番上でやったトレーニングを全て裏声でやってみましょう。 8、自分の好きな曲を鼻歌で歌ってみましょう。 9、自分の好きな曲を裏声で歌ってみましょう。 ※このほかにも自分でアレンジして裏声のトレーニングをしてみましょう。 裏声と表声を交互に出してみてもいいトレーニングになると思います。また、裏声を出せないという人も いるかもしれませんがそういう人は自分の声をテープに録音しながらトレーニングを続けてみるといいと思います。 何も裏声にかぎった事ではありませんが、声を出すのに大事な事は身体の力を抜く事です。まずは身体の力 が抜けるように、大の字になって寝て声を出すトレーニングをやってみて下さい。もちろん、顎の力を抜くために ピンポン玉を使ってみてもかまいません。この裏声のトレーニングは予想以上に全てのトレーニングに 直結していきます、声の伸びや、声量や、音程などの歌にかかわる密接な事に思いのほか関係してくるものなので 定期的にやる事を勧めます。 そしてLESSON2の声出しのトレーニングはやってもらいたいと思います。 出来たら腹筋、腕立て伏せ、マラソンなどもやってみて下さい。 ちなみに自分は毎日とはいいませんが週に数回、腹筋50回、マラソン20分間走をやっています。何 かの、本で読みましたがどうやら運動をしたあとにボイストレーニングをやると効果が高いようです。 肺活量が増えているからでしょうか・・・。 あと腹筋についてですが、正直、歌に必要な筋肉は普通の腹筋運動ではなかなかつかないみたいです。 ですから、声出しと組み合わせてやってみる必要があります。声を出しながら腹筋運動をやりましょう。 また、腹筋と一言でいっても、足上げ腹筋で使われる筋肉はどうも歌に使われる筋肉と似ているようです。 腹筋をするならば、足上げ腹筋のほうで主に練習するといいと思います。 トップページへ |