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【国際】

地震予知誤った学者ら起訴 イタリア、発生6日前に安全宣言

2011年5月26日 11時25分

 【ドービル(フランス北部)=清水俊郎】2009年4月に309人が死亡したイタリア中部地震で、最も被害が大きかったラクイラの地裁の予審判事は25日、この地震を予知できなかった地球物理学者や防災庁幹部ら政府の災害対策委員会のメンバー7人を過失致死傷の疑いで起訴した。

 地震予知をめぐり、専門家が刑事責任を問われるのは世界でも異例。数カ月間にわたり弱い地震が続いていたのにもかかわらず、災害対策委が大地震の6日前に「安全宣言」を出したことが、被害を大きくしたとしている。初公判は9月20日。

 ANSA通信などによると、災害対策委は09年3月31日に会合を開き「ラクイラ周辺の群発地震は大地震の予兆とは言えず、住民は避難の必要がない」という内容の報告書を発表。ところが、同年4月6日にマグニチュード6.3の地震が発生した。

 被告側の弁護士は「地震を完全に予知することはできない」と裁判で争う構えをみせている。

(中日新聞)

 

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