勢いを取り戻して五輪予選に向かいたい。永井は「まずは福岡戦でゴールを決めたい。成長したところを見せたい」と、生まれ故郷のチームとの対戦に視線を向けた。
福岡はプロの扉を開いてくれたチーム。福岡大3年の09年、当時J2だった福岡の強化指定選手としてJデビュー。途中出場で6試合プレー(無得点)した。「メンバーは半分くらい代わっているけど、マコ(田中誠)さん、泰(高橋)さんがいて、よくしてもらいました」と感謝の気持ちは忘れていない。翌年はJ1の神戸の強化指定選手となり、卒業時にはグランパスとプロ契約。順調にステップアップして、出発点となったチームとの対戦を楽しみにしている。
この日は、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで福岡戦に向けて練習。最近は、持ち味のスピードを生かした場面が少ないが「だいぶ、楽になってきました」と体調を取り戻しつつある。「アルアイン戦のころが一番キツかった」。アジアチャンピオンズリーグで11日に敵地UAEでアルアインと戦った後、15日に甲府戦(中銀スタ)、翌16日から五輪代表合宿。時差ぼけに苦しみながらも息つく暇もなく動き続けた。
公式戦で5試合白星から遠ざかるグランパスのなかで「もっと自分で仕掛けていきたい。そうすればプレーの選択肢も広がってくる」と、前に出るプレーを強く意識した。体は快方。縁のあるチーム相手に、心もスッキリさせて、五輪をかけた戦いに突入する。
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