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【社会】

原発、台風対策間に合わず 29、30日に大雨の恐れ

2011年5月28日 05時59分

 猛烈な台風2号が北上し、東日本大震災の被災地では29日から30日にかけて大雨の恐れが高まっている。福島第1原発では放射性物質の広がりを防ぐため、汚染されたがれきの除去や飛散防止剤の散布など対策が進むが、水素爆発などで壊れた原子炉建屋はむき出しのままだ。

 東京電力は約1カ月前から、放射性物質で汚染されたほこりを固めて、風で飛ばされたり、雨で海に流出したりするのを防ぐ飛散防止剤を1〜4号機の原子炉建屋周辺の敷地で散布している。

 27日からは放水車やコンクリートポンプ車を使い、建屋本体への散布も可能となったが、29日の時点では作業はまだ道半ばだ。

 一方、建屋そのものにカバーをかける作業は6月中旬の開始予定。「最大限やっているが、建屋のカバーまでは出来上がっていない。風や雨に対する具体的な対策はなく、申し訳ない」と東電の担当者。

 細野豪志首相補佐官は27日の会見で「万全とは言えない」と認めながらも「さらに放射性物質が飛ばないように、台風を明確に意識した対策は最大限やっている」と言い繕った。

(共同)
 

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