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<G8>原発の安全評価定期見直しなど、首脳宣言採択し閉幕

毎日新聞 5月27日(金)22時9分配信

<G8>原発の安全評価定期見直しなど、首脳宣言採択し閉幕
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各国の首脳が円卓を囲むG8会場=AP
 【ドービル(フランス北西部)会川晴之】主要8カ国首脳会議(G8サミット)は27日午後(日本時間同日夜)、首脳宣言を採択して閉幕した。宣言では、東京電力福島第1原発事故を踏まえ、各国に原発の安全評価の定期的な見直しを求めた。また、日本製品の過度な輸入規制について、「貿易や渡航をめぐる措置は科学的な根拠に基づくべきだ」と明記、風評被害の解消に取り組む姿勢を示した。さらに、北朝鮮が国連安全保障理事会決議に反して核・ミサイル開発を続けていることや、昨年11月に確認されたウラン濃縮活動を非難した。

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 宣言は、原発の安全評価には、事故の予防や危機管理、事故後の対応策などが含まれると指摘。各国に対して、安全評価の定期的な見直しを行い、原発の存続期間のすべての段階で評価を行うことを促した。

 そのうえで、「最高水準の安全性」の必要性を指摘。具体的取り組みとして、(1)各国が自国の原発を再点検し、安全性を向上させる(2)国際原子力機関(IAEA)が94年に採択した原子力安全条約などを発展・強化する(3)原発の地震対策をIAEAが再検討、震災被害が想定される地域の原発に対しては追加基準を設ける−−ことなどを求めた。

 また、宣言は東日本大震災を受け、「日本との連帯」を表明、「日本が危機から迅速に立ち直ることを確信する」と強調した。

 一方、北朝鮮をめぐっては、菅直人首相が討議で、「(北朝鮮が)挑発行為を継続している」と非難。核不拡散の観点から「重大な脅威」で、G8が力強いメッセージを出すことが重要と主張した。

 これを受けG8は北朝鮮非難で一致。宣言で、核・ミサイル開発計画の放棄を要求するとともに、08年12月以降、中断している6カ国協議再開に向けた具体的行動を北朝鮮に取るよう求めた。また、拉致をはじめとする人道的問題にすみやかに対応するよう促した。

 中東・北アフリカ諸国の民主化改革「アラブの春」を支持することを盛り込んだ。そのうえで、リビアの最高指導者・カダフィ大佐に即時退陣、国連安保理決議に従った即時停戦を求めた。シリアにも、民主化要求デモへの武力行使の即時停止を求めた。アサド政権が従わない場合、G8は国連安保理での「さらなる措置」を検討するとした。

 また、インターネット上の検閲やアクセス制限については、「明らかに容認できない」と指摘。名指しは避けたが、中国やイランなどをけん制した。地球温暖化対策については、「気温上昇を2度未満に抑える」と、過去のサミットでの宣言の追認にとどまった。

 来年のG8サミットは米国で開催する。


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最終更新:5月28日(土)2時41分

毎日新聞

 

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