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[27936] 【単発ネタ】つむりにっき その2【うさぎのーと】
Name: ネオアミバ◆59608fce ID:9d5980fc
Date: 2011/05/25 23:10
まあ、知る人しか知らない4コマSSです。

今回は、一発ネタに近い感じで『うさぎのーと』のSSです。
反応によっては次のネタもありなのか…?
まあ、期待しない方向でお願いします。
もとより誰も期待していませんが……

ちなみに、個人的に好きな4コマは『あかるい夫婦計画』です。



一応、キャラ紹介(まあ、元ネタ知っているのが前提なもので…)


片岡 瞑(かたおか つむり)
学校一の美少女だけど男。毎日男子に告白されている。

大鎌 霧(おおかま きり)
元不良の眼鏡男子。つむりの幼馴染兼ボディーガード。



[27936] つむりちゃんと霧くん
Name: ネオアミバ◆59608fce ID:9d5980fc
Date: 2011/05/22 23:10
ここはとある中学校。
『うさ耳』をつけた、心身ともに発育不全の女教師との騒がしい時間も終わり、時は夕暮れ。
部活動の時間も終わり、生徒たちは帰路を歩くのみである。

先に述べた教師を筆頭に、とにかく変な教師、生徒の多いこの学校。
その中でも、一際異質な生徒が『幼馴染の眼鏡君』と一緒に下校していた。

その生徒は実家のパン屋の看板娘であり、この学校では一番可愛い美少女として知られている。

彼女の名は『片岡瞑(つむり)』。
ウェーブの掛かったショートヘアに大きな瞳、リボンつきスカートの制服、そして多少(?)天然の入ったおっとりとした性格もあり、学校の内外で彼女に声をかける男は後を立たない。

しかし彼女……



否!

彼はれっきとした『男』であった。
無論、彼は好き好んで女の子の格好をしており、女の子と勘違いした多数の男子を絶望させたり、道を踏み外させたりしている。

先に述べた彼の幼馴染の眼鏡、『大鎌霧』は彼のボディーガードのようなものであり、悪い虫がくっついてきてはそれを追い払う日々に若干うんざりしていた。



言うまでもなく、この日も霧君はつむりに言い寄ってくる道を踏み外した男どもを、ちぎっては投げちぎっては投げを繰り返していたわけで。



「ったく…面倒くさいな……」
「いつもごめんね~」

あくまで面倒くさがる霧と、半笑いで謝るつむり。
まあ、こんなことさえも日常茶飯事であるため、この学校はオカシイ。

「ねえ、霧ちゃん」
「な…なんだよ」

このいちいち人に話しかける際にも首をかしげる様は―――
圧倒的ッ……反則であり、霧も動揺せざるを得ない。

「今日体育の時間、指すりむいたでしょ?」
「あ…ああ……」

この日の体育の時間はバスケであった。
まあ、察する方は察しているとは思うが、バスケットボールがつむりの顔に当たりそうになったところ、済んでのところで霧が左手でボールを叩き落したのである。
さすがはつむり専用ボディーガード…ナイス過保護っぷりである。

「指見せて。早く治るようにおまじないしてあげるっ」
「いや、いいって…(すりむいただけだし…)」

「いたいのいたいのとんでけ~~~」
「………」

正直、これほどまでに無意味な時間は存在しないと思われ。
しかし、このつむりの天然ともいえる花満開の笑顔を前に、霧は顔を赤らめるばかりで反論の余地がない。

霧…ッ!屈服…ッ!屈服せざるを得ないッ!!



何度も言うが、これが男女であれば何の問題はない。
いや、それはそれでいろいろと突っ込まざるを得ないものがあるが…

しかしつむりは男であり、その上、そんな霧に嫉妬する男子が多いものであるものだから、もはやいろんな意味で救いのない学校であろう。



…おまけ…



「ねえ、霧ちゃん。なんか指を舐めるとイイ…っていうけど…」
「やらんでいい!!!」



[27936] せんせいとわたし
Name: ネオアミバ◆59608fce ID:9d5980fc
Date: 2011/05/26 00:30
「霧ちゃん、この服どうかな?」

美少女の名前はつむり―――

「まあ、いいんじゃないのか」

眼鏡男子の名前は霧―――

「たまには霧ちゃんの服も選んであげよっか?」
「い、いや、いいって…」

二人はごく普通の幼馴染で―――
ごく普通の同級生になりました―――

「そんな、遠慮することないのに」
「だが断る」

だがしかし―――
一つだけ違っていたのは―――



「たまには霧ちゃんとのペアルックもいいと思ったのに…」
「男とペアルックで歩きたくないぞッ!!!」

美少女は男子だったのです。



と、いうわけで今回の話は街の洋服屋の話である。
いつもどおり、つむりが服選びのお供に霧をつれてきたわけなのだが、どうにもこうにも安めのイラスト(I LOVE TOKYO的な何か)の付いた独特のシャツがつむりの目に留まったというわけで。
しかもそのTシャツの残りがちょうど二枚ということもあり、女子思考のつむりの脳内では『Tシャツ二枚=ペアルック』という図式が自然に浮かび上がってしまった。

ちなみにこの日のつむりの格好は、白のTシャツにホットパンツと、これでもかというくらい眼のやり場に困る格好をしていた。
これで男というものだからほとんど詐欺ではあるが、第三者には当然そんなことなど知る由もない。
ともなれば、霧のボディーガードも自然と忙しくなるわけで(通常の3倍程度)。



閑話休題…
ペアルックの案は却下とのことで、ひとまず街を散策すると、今度は父子にしては結構いちゃついた様な男女が歩いていた。

「さとしく~ん。松茸が安いよ~」
「ダメだよ、菜穂。今月もピンチなんだから…」
「ちぇ、さとしくんのケチ」

男の方は、年の割には老けた感じの眼鏡男であり、女性の方は逆に年の割りに子供っぽい、まだセーラー服さえ似合いそうな黒髪の娘であった。
まあ、男女共に同じ指輪を薬指につけてるということは、おそらくは夫婦なのであろう。

「でも、あのころ(高校のとき)と違って、堂々とデートできるなんて夢みたいだね~」
「ああ、そうだね」

しみじみと語る男女…

「そうだよねっ『せんせいっ』」
「わっ!バカ!こんなとこで―――」

どうやらこの二人は、かつては先生と生徒の仲だったらしい。
もっとも、そんなことは周囲の人物の知ったことではなかった。
女は女子高生と呼ぶにはあまりにも違和感がなく、傍目児童福祉法に抵触してるように間違われても、致し方のないことであろう。



「そういえば、『香鳥先生』もダンナさんが『担任教師』だったんだよね」
「ああ、そうだっけな」

この現場をもちろん見ていたつむりは、体育教師である香鳥先生のことを思い出していた。

「じゃあ、私も霧ちゃんのこと、『せんせい』って呼んでいい?」
「ダ、ダメだ!!」
「どうして、せ ん せ い ?」
「ヤメロー!!!」

まあ、こんなノリになるのはある意味当然であろう。
またつむりも首をかしげながら言うものであるから、霧も赤面を免れず、彼の脳内では……

築くんだッ…!理性をッ…!

大鎌霧の揺れない心ッ…!

…まあ、その後も『せんせい』といいまくるつむりと周囲の目を気にしまくる霧の姿があったわけで……







「…………!!!?」

というつむりと霧のやりとりを中途半端なところから目撃してしまった、髪を低い位置で二つに結びにしている女子生徒『高山すずめ』。

たまたま街に、爬虫類の餌を買いに着ただけだというのに…
なんという圧倒的ッ不運ッ……!

彼女は好きなこと以外には非常に無口な娘であり、それをクラスで言いふらすということは決してないであろう。
しかし小動物の心ゆえ、しばらくつむりと霧とまともに接することが出来ないであろうことは想像に難くない。

出来ることであれば、従姉妹の『こばと』と生き物の話をして忘れていただけることが幸いなのであろう。


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