非正規雇用者の賃金、正規雇用者の約半分

 今年3月現在で、非正規雇用の労働者の平均月給は135万6000ウォン(約10万2000円)となり、1年前を8.2%上回った。伸び率では正規雇用(3.5%)の2倍以上に達した。しかし、非正規雇用の労働者の賃金は依然、正規雇用の労働者の57.3%にとどまっている。この数値は1年前より2.6ポイント上昇したが、2004年8月(65%)に比べると、両者の格差は拡大した。

 退職金や社会保険など福利厚生も同様だ。非正規雇用の労働者のうち、退職金を受け取れる人は1年前に比べ3.4%増え40.2%だった。しかし、正規雇用(77.9%)には遠く及ばない。非正規雇用の労働者による年金や保険の加入率は、国民年金(39.5%)、健康保険(45.1%)、雇用保険(44.1%)などとなっており、改善の兆しは見られるが、正規雇用の半分をやや超える水準にとどまっている。労働組合への加入率は2.9%で、正規雇用(15.6%)を大きく下回っている。

 労働者3人のうち1人が労働条件の悪い非正規雇用という雇用形態が定着し、非正規雇用の労働者に対する保護を強化すべきとの声が高まっている。韓国開発研究員(KDI)の兪京濬(ユ・ギョンジュン)財政・社会政策研究部長は「非正規職に対する雇用保障が困難なら、社会保険を充実しなければならない。政府が保険料の一部を補てんするのが望ましく、弱者層を政府が支援する方策が必要だ」と指摘した。

 正規雇用労働者との賃金格差解消も急がれる。イ・ビョンフン中央大教授は「韓国の非正規雇用労働者の賃金は正規雇用労働者の50-80%にとどまっている。同じ労働には同等の賃金を支払うよう制度を改善すべきだ」と訴えた。

全洙竜(チョン・スヨン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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