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神との戦争 - 非常時に作動しない ECCS (1)
これ以上悪い状況にならないようお祈りします。 後からではなんとでも言えますが、 危急存亡の有事に部外者も部内者も無いだろうと思いますから、 話を限定せずに書きます。
「非常時に作動しない ECCS」 という FATAL ERROR のことです。 「いざというときのために付けておいたポンプが、いざというときに動かない」という事例ですよね。 「地震のときに作動するポンプを付けておいたが、ポンプ自体は地震のことを考えて作られたものではない」 という話ですよね。 地震を想定した装置の「電源は地震や津波を想定していないので水をかぶったらアウト」という話ですよね。
言い訳はあるでしょうけど、 「ECCS は非常時に作動しない」ということが証明されたわけでしょう。 非常時というのは想定外のことが起きることなのだから、 こんな地震や津波は想定してなかったでは済まないのではないか、設計者としては。 地震が起きるの判ってる場所にそもそも建てたわけでしょう。 だったら ECCS は水没しても地球が爆発しても作動するように設計するのがこの方面の工学でしょう。 ここが核心なのに。 だれもつっこまない。 ECCS の詳細情報はすでに公開されているのなら、 調べてみれば、 つっこみどころ満載のような気がする。 細かいところは拘ってるのに、 大局で「すこんと何か抜けている」というのは日本の工学にはよくあることだから。 たぶんこの問題に気付き事前につっこみをいれていた切れ者の技術者もいたはず。 でも結局会議でつぶされるんだろうなあ。 「5重の壁」のように「5重の電源」とかやってなかったと思われる。 電源系統まで5重にするのがバランスというものではないか。 この方面はある意味「神との戦争」なのだから要求される FALE SAFE SYSTEM は次元が違うはず。 マーフィーの法則では済まない。後からではなんとでも言えますが。 「最後は電源系統をめぐる戦い」といえばホーガンさんの「未来の二つの顔」を思い出す。
記事の(4)で「ガムテープが象徴すること」の問題に触れている冷泉さん http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2011/03/post-271.php
海底原子力発電所 http://www.jiji.com/jc/zc?k=201101/2011012100076海底に作る場合は緊急停止で廃炉になった後の処理が問題かな。 石棺をかぶせるのは陸上より大変だろうし。 たんに廃炉覚悟の緊急冷却だけの話なら、 わざわざ海底に作らなくても、 湾岸で施設全体を吊っておき、 想定外の地震が来たら落ちて勝手に水没するようにしておけばよいのではないか。 「だから最初から石棺も作っておけばよいのだ」という発想の延長に「石棺ごとユニットにするならどこに置いても同じ」となり海底原子力発電のアイデアに行き着くのか。 石棺をただ最初からつくっただけでは意味が無い。爆発した時に石棺も吹き飛ばされる。 水素爆発や水蒸気爆発に耐える外壁として作る必要がある。 最初から最悪の水蒸気爆発を前提にユニットとかモジュールとして設計する。 とかいろいろ。 それってクラークさんのSFにあったのでは。 ずばりではないけど、海底牧場、輝くもの、とか。
5重の壁
ここにも盲点があったわけで。 最も外側の建屋は冷却不全に陥った時点で水素爆発により吹き飛ぶのがデフォルトであれば、 最初からあってないようなものであるから、 壁に数えるほどの機能が実はないということが見抜けないのかという問題。 詰め将棋の読みのようなこと。 全体の構図をじーっとながめてここへんじゃない?ってつっこみを入れられる切れ者は内部にはいないのかという問題。 だから厳密には「4重の壁」であると思う。最後は海水かけるから大丈夫、大丈夫
って、ブレーキの無い自動車で「最後は足出して地面を踏みつけるから大丈夫」っていってるようなレベルでは。 海水をかける段になったらなったで「停電でポンプが動かない」とか。 だから「そういうレベルでやってたのか」「自転車操業か」という不安を周りにもたれたわけですよね。 「神との戦争」の最前線だっていう認識がないんじゃないか。 ほんとうに構築する必要があるのは「切れ者の意見がすかっと通るシステム」ではないか。 ぜったい誰か気づいていて、すでにつっこんでいたはずなのだ。 情報を常に公開し、外部の目にさらし、つっこみを柔軟に受け入れ、改善していく、 これはまさにオープンソースの構図だが、第三者に見てもらうことで、内部の者からは盲点になっているところが見えたりする。実は海水さえ注入できない本質的な構造的欠陥
以下フィクション。 冷却水がほぼ完全に失われ、燃料棒がすべて露出して冷却できない。 冷却水が失われる理由がわからない。 圧力容器内への海水注入にきりかえるが海水も失われる。 海水が失われる理由がわからない。 冷却で発生した水蒸気で圧力容器内の圧力も上昇。 爆発を避けるため圧力容器内の圧力を格納容器へ放出。 格納容器内の圧力も限界まで上昇。 ついに格納容器内の圧力を外部へ放出。 この時点で圧力容器内は外部とつながる。 圧力容器内は炉心溶融で第1、第2の壁もすでにない。 結局、もう壁が無い。 溶融した炉心に直接海水をかけている。 炉心の温度がすでに安全な温度まで下がっているのか。 水位が上昇しなくても海水をかけつづけていれば 炉心を水没させることはできなくても冷却はなんとかできるのか。
水冷式の本質的な脆弱性
冷却系の設備(パイプなど)は地震で亀裂が入るから水が漏れる。 地震で冷却系はアウトになるのがデフォルト。 そういう最悪の自体を前提で設計していないように見える。 圧力を逃がす装置が水素爆発で損傷。 詰め将棋のごとく、格納容器も穴を開けざるを得ないことがデフォルトなら 「4重の壁」ではなく「3重の壁」である。 炉心溶融しているなら内側の2重の壁もすでにアウト。 つまり残っている壁はこの時点で圧力容器だけ。 詰め将棋のように読めていれば、 有事の際には第1、2、4、5の壁はデフォルトでもろともアウト、 有効な壁は「第3の壁」圧力容器だけであり、 「5重の壁」などは錯覚で、 最初から実質的には「壁ひとつ」 しかないという筋が見えたはず。 みんなを守っているのは圧力容器だけ。 そして人為的なうっかりミスの発生が加わるのもデフォルト。 結局、FALE SAFE なんてほとんどできていなかった。冷却不能になったときのシミュレーションとかやったのかという問題
以下フィクション 制御棒を挿入には成功 水をかぶって電源アウトの冷却装置作動せず 地震による亀裂から冷却水漏れる 炉心温度下がらず 冷却水は沸騰し蒸発し水位は減少 剥き出しの第2の壁ジルコニウムから水素発生 炉心溶融(=第1と第2の壁が溶融) 水素で圧力容器の圧力上昇 圧力容器を守るため逃がした水素が爆発 爆発で格納容器の圧力弁損傷 格納容器の圧力が下げられないから 圧力容器の圧力も下げられず 圧力容器に海水を注入できない 圧力容器の底には溶融した炉心が溜まる 冷却系の亀裂から溶融した炉心が出て 格納容器内に溜まる ここまで自動的にデフォルトで行く 格納容器にも亀裂があったら もう壁はない冷却装置がすべてアウトになったとき、 なにが起きるか考えたことあったんだろうか。 ブレーキ性能はアクセル性能よりはるかに大事なんだけど。 冷却装置はアウトにならないという思い込み。 盲点。 どんなジャンルだろうと設計においてだいたい失敗の原因は思い込み。 思い込みがバグ。 そしてバグは見つかってみればじつにくだらないバグ。
1号機が米GE(ゼネラル・エレクトリック)、2号機がGEと東芝、3号機が東芝、4号機が日立製作所。原子炉形式はいずれも沸騰水型軽水炉(BWR)。 http://www.toyokeizai.net/business/strategy/detail/AC/a2f1e36db269614dc897205972021440/どっかの無人の孤島で軽水炉作って、 冷却装置がすべて不能になったときでも、 炉心を制御できるかどうか実際に実験してみる。 そうなるとまさに「未来の二つの顔」と同じような話になってくる。
とにかく、 地震で軽水炉の冷却系はデフォルトでアウトになる。それが軽水炉の構造的宿命、構造的欠陥。 冷却系アウトで水位を失い、 露出した燃料棒のジルコニウムが発生させる水素で水素爆発がデフォルト。 水素爆発で安全弁が壊滅。 ここまで自動的。 なんでシミュレーションしないのか。 GEか?東芝か?
炉心溶融の意味がアバウト
圧力容器溶融というべきところで炉心溶融といったり。 格納容器溶融というべきところで炉心溶融といったり。 炉心という言葉が指しているのが燃料棒のことだったり。 「燃料棒+圧力容器」のつもりだったり。 リアクター=炉心と訳しているなら炉心とは圧力容器のことだろう。 リアクターがどこまで指すのか。 ふつうに考えればリアクター=炉=「燃料棒+圧力容器(+水)」のことだろう。 「心」とかわけのわからぬあいまいな訳語をあてるな。 だったら炉心溶融は圧力容器に穴があいたという意味になる。 しかし炉心溶融とは普通、圧力容器溶融は意味しない。 であれば炉心とは燃料棒のことになるから燃料棒溶融というべき。 だから melt down を炉心溶融とかアバウトに訳しているのがそもそもだめだろう。 炉心という言葉はあいまいだから使うな記者も学者も。 アバウトで見えにくいが、 錯綜する情報からは「冷却水を失った燃料棒は温度を上げ続け、燃料棒の一部が溶融し圧力容器の底に溜まりだし、圧力容器の底が溶融、格納容器の底で食い止めてる」模様。 格納容器の底が溶けたらチャイナシンドローム。 チェルノブイリのように水蒸気爆発しなくてもチャイナシンドロームには至る可能性が大きく、その瀬戸際かと。 大変な状況なの。 軽水炉がこんなだったとはがっかりだよというより、 軽水炉が構造的欠陥を宿命的に持っていることをなぜはっきり言わなかった。 言えなかった? 知ってて隠した? まったく盲点だったとは言わせない。象牙の塔からこんにちは@のんきな東大
【原発情報】東京大学の関村直人教授は「燃料のごく一部が溶けて漏れ出たと思われるが、原子炉はすでに停止している上、冷やされている状況だ。ほとんどの核燃料は原子炉の中に収まっているので冷静な対応をお願いしたい」と話しています。http://nhk.jp #jishin #nhk 9:32 PM Mar 11th via web nhk_kabun http://twitter.com/nhk_kabun/status/46443338030780417
燃料棒が溶け落ちることを防げるか
京都大原子炉実験所の小出裕章助教(原子核工学)は 「既に米スリーマイル島の事故(79年)をはるかに超えている。もし福島第1原発2号機の炉心が溶け落ちてしまえば、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故(86年)になりかねない。1、3号機もその危険を抱えている」 と指摘する。 「86年のチェルノブイリ原発事故は一つの原子炉の事故だったが、今回は複数の原子炉で連鎖的に起きている。今後2号機に加えて1~6号機に保管された使用済み核燃料でも問題が起きると、悲惨な事態になりかねない」 毎日新聞 2011年3月15日 23時52分 http://mainichi.jp/select/science/news/20110316k0000m040143000c.html
水冷式(軽水炉)の宿命的構造的欠陥
単に水をかぶってアウトの電源だけが問題か。 仮に電源が防水仕様津波対応設計だったとしても、 冷却系が脆弱な水冷式(軽水炉)は「地震ですでに冷却系がアウト」になっているから、 電源が生きていてもポンプが生きていてもアウトなのでは。そもそもあんなところに非防水の軽水炉を作ったのは誰か?
地震と津波が来るのがわかりきっていたところへ作ったのは誰か。 地震と津波の国には冷却系が脆弱な軽水炉は向かないとかなんとか研究したりはしないのか。海底原子炉
水素爆発なり水蒸気爆発した場合、 最も外側の容器が爆発を封じられるように設計できるものだろうか。 水圧の押さえも効くから案外いけるのか。 爆発したら廃炉としてスクリューで自ら動いて日本海溝まで行って落ちるようにしておけばいい。 そういう小さなモジュールをいっぱい作ればいい。軽水炉は原理上、暴走しないとか爆発しないとか
いいきって大丈夫かという問題。 全部を見通しているつもりか。 ある筋を見落とした「思い込み」かもしれないよ。 バグはないのか。 バグはひそむよ。水位が下がるのはデフォルト
地震で亀裂が入るから、あらゆる「水たまり」は全て水が漏れて水位がさがる可能性があるだろう。水冷とジルコニウムの組み合わせがそもそも構造的欠陥=バグではないのか
水冷系は地震に脆弱 水位が下がる ジルコニウム露出して水素発生 水素爆発 ここまで自動それでもジルコニウムを選ぶのか。
大丈夫だ。問題ない。
理系分野に詳しい首相は「水素があるなら爆発はあり得るだろう!」
「あなたたちしかいないでしょう。撤退などあり得ない。覚悟を決めてください」。15日午前5時40分、東京・内幸町の東京電力本店に乗り込んだ首相は「福島原発事故対策統合連絡本部」の会合で事態収拾にあくまで責任を共有するよう東電の首脳陣に迫った。民間の東電を事実上、政府の指揮下に置く非常措置だった。 原子炉の異常は、11日午後の大震災発生直後から始まった。首相周辺によると、東電と経済産業省原子力安全・保安院などは「大丈夫です」と惨事には至らないとの見通しを官邸側に伝え、首相はいぶかったという。 12日未明、官邸に呼ばれた班目春樹原子力安全委員長が「水素が発生する可能性はありますが、大丈夫です」と説明。理系分野に詳しい首相は「水素があるなら爆発はあり得るだろう!」と声を荒らげる場面もあった。 http://www.excite.co.jp/News/politics_g/20110316/Mainichi_20110316k0000m010157000c.html
錯綜する情報
スリーマイル越えまで自動的に直通だと見抜けない。 東電の社長、副社長。 気が小さいのか? 情報を出さない。情報を取り繕おうとする。 司令塔不在、情報統制、広報統制のまずさ。 東電は日頃から危機管理体勢を自衛隊に学べばいいじゃないか。 広報はNHKに学べばいいじゃないか。 そういうことを政府が指導して学ばせるべきじゃないか。 それこそ政府主導だろう。 東電の上層は自分たちは戦争しているという自覚が無い。 命賭けさせられるのはだれか。 誰が手動でバルブを開け閉めするのか。 誰に特攻させているのか。 無能、無策の犠牲者はいつもいつも誰なのか。IAEA
国際原子力機関(IAEA、本部ウィーン)の天野之弥事務局長は14日の会見で、チェルノブイリ原発事故との違いについて「福島第1原発事故は人間や設計のミスが原因ではなく巨大な自然災害によって引き起こされた」と強調した。 http://www.iza.ne.jp/izaword/word/%25E5%259B%25BD%25E9%259A%259B%25E5%258E%259F%25E5%25AD%2590%25E5%258A%259B%25E6%25A9%259F%25E9%2596%25A2/ちがう。設計ミス。 問題は地震のときにすべてをコントロールできる保証がないってこと。 「どんな災害にも対応できる設計ができる」という「幻想=嘘」の上に作っているわけだろう。 その前提こそが問題。 水かぶったらアウトの電源なんてどうみてもバグ=人災。 東電もそれを痛感して認めている。 地震津波が来るのがわかっている場所に建てる以上、 それに耐える設計ができていて当然。 「こんどの波は想定外でした」なんて言い訳が通用する戦いじゃないってことがまったくわかってない。
象牙の塔はのんきだったけど
レベル7到達の可能性 http://www.excite.co.jp/News/world_g/20110316/Jiji_20110316X976.html 再臨界の可能性 http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/disaster/496781/状況わかってないのに大丈夫としか言わない東電に自衛隊も怒っている。
GE か
安全性への疑問 40年前から72年、マーク1の原子炉格納容器が小さいことを問題視。水素がたまって爆発した場合、格納容器が損傷しやすいとして「使用を停止すべきだ」と指摘した。 http://www.jiji.com/jc/zc?k=201103/2011031600180&rel=m&g=int素人がちょっと見たっておかしいんだから。どんだけか。 おなじ指摘をした切れ者が東芝にも絶対いたはず。 それを会議でつぶしたはず。 そこんところがつっこみどこ。 そこがシステムの核心。 地震津波の無いアメリカならともかく、 地震津波の日本には到底採用できない本質的な構造的欠陥がある設計とわかっていて建設を強行したのかという問題。
結局は格納容器だけしか機能しない
なにが「5重の壁」か。水素爆発で自動的に連鎖的に「壁は格納容器だけになる」ということがデフォルト。 http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011031601000417.html 情報は錯綜していたけど俯瞰すれば、早期の段階で圧力容器が溶融していたように見える。 そのころ東電は言葉を濁してばかりだった。 「海水注入しても水位が上がらない」とだけしか言わない。 東電は「圧力容器の底が溶融、つまり圧力容器は底が抜けてます、アウト。いま皆さんをまもっているのは格納容器だけです。でもこうなると、格納容器も時間の問題です」なんて言葉はあまりに怖くて口にだす勇気がなかったんだろう。GE, 東芝, 政府 そして象牙の塔
津波は天災だけど、 原発事故はあきらかに人災。 今回は例外とか言わせない。 原発は地震津波に対応できることと抱き合わせで建設が許されている。 津波をかぶせてみる実験施設のつもりでわざわざあそこに作ったとしか思えないと言われてもしかたない。 実験であったのなら答えは出たから気が済んだろう。 原発は地震津波の日本には無理。
こんなところまで
思い上がった象牙の塔は責められるべき。 しかし東電ばかり責めるのは酷。 東電なんか運転手に過ぎない。 本当の責任の所在を見抜くこと。 あんなものがあそこにあったら誰だって守れない。 いざというときは守れないとなんとなくわかってて、建てた。 あの程度のものをあんなところに作ったのは東芝? 作らせたのは? 突くべきはそこ。放射性物質が飛来する危険が迫った場合はまず外に出ないこと。体に付いた可能性があれば、セシウムなどは水に溶けるので、手洗いしたり、シャワーを浴びれば落ちる。一番大切なのは体内に入れないことだ。放射線を出す能力が半分になる半減期はセシウムで30年。粘膜などに付着すると、長期に影響が出る。外出する必要があるならマスクやゴーグルを着け、ぬれたタオルで鼻などをふさぐのが効果的だ。
仮に最悪の事態に至ったならば、放射能汚染は1週間ぐらいかけてじわじわ列島を包んでいく。逃げる場所は全くありません。 これが原発の震災、人災なんです。
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110316dde012040006000c.html 悪条件が重なっただけとかあいかわらずのんきな学者。
視野が狭い
「炉心がメルトダウンする可能性はゼロではないが、仮にそれが起こっても、中の圧力容器じゃなくて(圧力容器の外側にある)格納容器の方に十分な(ホウ酸入りの)水が入っていて、そこに(溶けた核燃料が)落っこちてきた時には、多分それで止まる」こういう余裕ですべてを見通したつもりの思い上がりばかりだからこんな事態になっている。 その格納容器が狭すぎて十分じゃないから期待されるほど持ちこらえられないって指摘もあるだろう。 しかも地震と水素爆発で総身傷だらけの格納容器だろう。 どっかにヒビがはいって水が抜けている可能性もあるだろう。 格納容器は水素爆発を想定していたか。 燃料棒がジルコニウムである以上「地震と津波と水素爆発はワンセット」だという前提で設計したか。 津波はずるいとか、水素爆発は反則とか言うのか。
とにかく愚かすぎることが多すぎる
貯蔵プールにしたって炉のあんなとこに作ったのはGEか東芝か日立か。 とにかくいちいち愚か。問われる福島原発の設計 http://jp.wsj.com/Japan/node_201568 近畿大学原子力研究所の伊藤哲夫所長は「先週の大地震と津波は、われわれのエンジニアリング上の想定を大きく超えていた」と述べ、「世界中の原子力産業が原発設計にあたってこうした想定をどうみるか再検討しなければならないだろう」と語った。エンジニアリングの視野の狭さ、思い込みと思い上がりの愚かさは、われわれの想定を大きく超えていた。 こういう記事が日本の新聞ではなく WSJ からでてくるというのがまた情けない。
大津波のほうは天罰なんかじゃ絶対ない。 しかし福島原発のほうはあきらかな天罰だろう。 福島原発の危険性を改善する申し入れを東電は黙殺してきたのだから。 原子力が悪いんじゃないとしても、 原子力研究に関わっている学者やエンジニアが悪いのは間違いない。 もちろんあらゆることが悪い。
近視眼的狭窄って日本のエンジニアリングの特許か。細かいことには拘ってるけど、大局でなんか抜けてるという。 こうした設計の愚かさと危険性の数々はすでに以前から指摘されていた。 福島原発の危険性を改善する申し入れもなされてきた。 しかし東電は黙殺してきた。 そして 2011.3.11 を迎えた。 http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011031700718 東電に申し入れても無駄だろう。 ただの運転手なんだから。 東芝に申し入れてもなおさら無駄だろう。だって東芝だもん。 政治力がいる。 しかし政治は悪い。 どうすればいいのか。 垂直統合しかないか。原発の原子炉6基が互いに近接したところにあることだ。このため、一つの原子炉が打撃を受けると他の炉に波及し、復旧努力に障害になる。伊藤所長は、互いに近接していることで、機材を容易に移動できるし、労働力を低めに抑えられると指摘。ただし事故が発生した現在、こうした意図は「間違った考え」であったかにみえるとし、「運転上の効率性と安全性のバランスを保つ必要がある」と語った。
米ミネソタ州にあるエクセルのモンティセロ原発では、ディーゼル発電機は出来るかぎり離れたところにある。 これは「天変地異によって原発と発電機が同時に破壊されないようにする」ためだ。
福島原発の非常用ディーゼル発電機は地下の安全な部屋に隔離されていた。 しかし燃料タンクは地上にあり、津波で燃料タンクは流された。
地震津波がトリガーの時限爆弾
そもそもあの欠陥設備をあんなとこに作らせたのはだれか。 そのだれかの置き土産、40年のタイマーをセットした時限爆弾が作動した。 それの処理をみんなが命をかけてやっている。
思い込みが問題なの
詳細で正確な専門的知識を持っているかどうかの問題ではない。 コアキャッチャーが機能すると思い込んでるんだろう? あそこでいまなにがどうなってるかを実際に見てきたの? 工事はきちんとミスなく出来ていたか? 人為的なポカが入り込む余地はないというのか? コストダウン優先の東電がなにか隠しているという想定はないのか? 地震で想定外のことが起きてないか? 地震や水素爆発の衝撃でコアキャッチャーの黒鉛にヒビが入ったりしてないか? 専門家ゆえに視野が狭窄し決め付けや思い込みが盲点になるということが問題だと言っているの。 動作するはずが動作しないからこういうことになってるんだろう。 ソフトウェアにはなぜバグがある? 飛行機はなぜ落ちる? 理屈だけで言えば落ちるはず無いだろう。 原子力研究だけは特別? 原子力をやっている連中は他の連中より頭がいいから不測など絶対にありえない? 「発電機の燃料タンクが津波のことをまったく考えず、地上に無防備で晒されていたということが象徴しているすべてのこと」 を真摯に受け止めたらどうか。 原子炉の理屈とは別の話だろう。 実装の話をしているの。とんまな実装のことを。(2) へ続く。
topic:
first posted: 2011-03-13 14:01:03
last modified: 2011-04-17 10:43:58