[2011.05.27]
マルハン 2011年3月期会社説明会を開催 ~稼働低迷、低貸拡大などで減収減益
マルハンは東京都千代田区にある帝国ホテル東京において26日、2011年3月期の会社説明会を開催した。
同期の経営成績(連結)は、売上高約2兆389億円(対前期増減率マイナス3.9%)、営業利益約492億円(同マイナス11.6%)、経常利益約488億円(同マイナス12.0%)、当期純利益約221億円(同マイナス19.4%)と、減収減益となった。
同社はこの要因として、改正資金業法の施行やAPEC開催に伴う入れ替え自粛などの影響から8月以降の稼働が大幅に低迷したことや、利益幅の少ない低貸玉市場が拡大したことなどを挙げた。また、経常利益が大幅に減少している理由については、「稼働のテコ入れに命題をおき、利益を落とす選択をした」ためとしている。
会の冒頭では韓裕代表取締役社長が、「差別化できない企業はますます厳しい状況となっており、残った企業による熾烈な争いが繰り広げられている。最近では、利益幅の少ない低貸市場においても、等価交換化、新台入れ替えによる差別化など競争が激化しており、ますます利益を出しにくい環境となった。そのシェアがゆくゆくは30%に到達するであろう低貸市場に、どう対応していくのかが今後の課題」と、現状を分析した。
来期の計画については、東日本大震災の発生によりすべての見直しが行われた。例年よりも不確定要素の多い市場環境であることから「期中にそれぞれ判断していく」とした上で、売上高2兆2240億円、営業利益453億円、経常利益454億円を見込んでいる。なお、『マルハン』では15店舗の新規出店と、426億円の設備投資を予定。また、遊技機購入金額の予算は、パチンコ545億円とパチスロ192億円の計737億円となっている。
東日本大震災の影響は、震災後営業を中止した79店舗のうち現在でも復旧していないのが2店舗あり、震災被害と計画停電における機会損失として粗利ベースで約25億円、経常利益ベースで約11億円の損失となった。