ランボルギーニ アヴェンタドール LP700-4 試乗レポート/西川淳
- Text:
- 西川淳
- Photo:
- ランボルギーニジャパン
スポーツカーの頂点、ランボの新型フラッグシップモデルに試乗!
ランボルギーニのフラッグシップモデルのフルモデルチェンジは十年に一度。
特に今回は力が入っている。ライバルは依然強力だし、新興勢力も伸してきた。スーパーカーを取り巻く社会環境だって厳しい。
そこで、パワートレインやボディ構造を全刷新し、性能向上と高効率化の両立を試みた。すべてを作り替えたのは、軽量化を徹底するため。
軽く仕上げることは、性能アップと効率アップを同時に達成することを意味する。
現代スーパーカーの必須コンセプト、である。
貴方がランボルギーニファンであれば、アヴェンタドールのデザインのモチーフが、百万ユーロの限定車レヴェントンにあることを即座に見抜いたはず。カメムシ・コンセプトである。(となれば、ガヤルド後継機のデザインベースはセスト・エレメントか)
クンタッチ以来のパッケージングだけは継承されているから、基本的なシルエットは正にザ・ランボルギーニ。シザードアも、もちろん継承された(ただし真上には上がらず、やや外に向かって開く)。
先代にあたるムルシエラゴに比べれば、より薄く、より複雑で、より抑揚がついたようにみえる。プッシュロッド式サスペンションを採用したため、サイドラインが低く抑えられているのが特徴的だ。
デザインを統括したのは、元アルファロメオのフィリッポ・ペリーニだ。
インテリアの雰囲気もガラリと変えてきた。
レヴェントンで試みたTFT液晶メーターパネルや、ウィング形状のダッシュボードにT字型で連なるセンターコンソールなど、フラッグシップモデルにふさわしい豪華さを手に入れている。
そのインテリアを覆っているのが軽量コンセプトの核となる、自社生産のカーボンファイバー強化繊維(CFRP)モノコックキャビン。
レクサスLF-Aと同じ手法(ただし部位ごとの製法は異なる)だが、カタログモデルとして量産化(週あたり17.5台)に成功している。