'11/5/27
広島西飛行場廃港受け入れ
広島県の湯崎英彦知事と広島市の松井一実市長は27日午前、中区の市役所で会談した。県営広島西飛行場(西区)について、松井市長は、県が進める廃港・ヘリポート化を受け入れる意向を表明。県市によるヘリポートの共同運営に向けて具体的な協議に入ることで一致した。
4月の就任後、初のトップ会談に臨んだ松井市長は「有岡宏副知事から、ヘリポート化への県の判断の説明を受け、理解した」などと説明。市営化による飛行場存続を見送る考えを示した。一方、県内唯一の空の玄関口となる広島空港(三原市)のアクセスの問題点を指摘。山陽自動車道の渋滞などで定時性が確保されておらず利便性が低いことを踏まえ、改善を要請した。
湯崎知事は「アクセス改善は論をまたない。県市連携で推進したい」と応じた。県はこれまでに国道2号安芸バイパスなど幹線道路を早期整備し、主要アクセス手段のリムジンバスが通る山陽道の代替ルートにする行動計画をまとめている。ただ、即効性のある対策は打ち出せていないのが実情だ。
西飛行場をめぐっては、秋葉忠利前市長が昨年12月に市営存続の方針を決めた。市議会は「新市長が決めるべきだ」と反発し、3月の定例会で市営化条例案を否決した。しかし、湯崎知事は市議会の否決を「最終結論」としてヘリポート化の手続きを始めていた。
【写真説明】広島県営広島西飛行場の廃港・ヘリポート化の受け入れを湯崎知事(手前左)に伝える松井市長(同右)=27日午前10時