橋下知事一転「すみません」鳥取県知事に謝った！…「県議６人」発言

会合の冒頭にテレビ中継で参加した平井・鳥取県知事に謝罪した橋下知事

　「鳥取県議なんて６人でいいんですよ」と発言して物議を醸した大阪府の橋下徹知事（４１）が２６日、大阪・北区で行われた関西広域連合の委員会会議の席上、ウェブ会議システムで参加した鳥取県の平井伸治知事（４９）に「どうもすみませんでした」と報道陣の前で公開謝罪した。不快感を示していた平井知事も大人の対応で“手打ち”となったが、国や地方の議員を削減すべきとする持論はあくまで曲げなかった。

　マスコミにも公開された会議の冒頭、橋下知事が「ちょっといいですか」と発言を求めた。また爆弾発言かと色めき立ったが、口から出てきたのは予想外の言葉。インターネットを通じて鳥取県庁から参加した平井知事に「すみません。平井知事や鳥取県の議長さん飛び越して、大阪から一方的に。どうもすみませんでした」と頭を下げた。

　橋下知事は、自身が代表を務める地域政党「大阪維新の会」の府議団が「人口１０万人当たり議員１人」を基準にした議員定数削減条例案を府議会に提出したことに絡み、２４日に「鳥取県は６０万人くらいの人口で議員が四十数人いるんですかね。６人でいいんですよ」と発言。平井知事が「余計なお世話だ」と即座に非難すると、翌２５日にも「地方自治だから口を出すなというのは政治家としておかしい」と追撃。“泥仕合”となっていた。

　大阪市解体をめぐり、平松邦夫市長（６２）と壮絶なバトルを繰り広げる橋下知事。市に対しては今もファイティングポーズを崩していないが、さすがに他県の自治に踏み込み過ぎたと反省したのか「府庁の幹部からも、大阪維新の会のメンバーからもかなり怒られまして。僕の暴走した発言でした」と素直に認めた。

　直接謝罪を受けた平井知事は「鳥取県のような小さなところもある。そういうことを考慮しながら、私も（議員削減の）議論に参加させていただきたい」と水に流し、さらには「常に大阪のことを考えて話をしていることにエールを送りたい。橋下知事、頑張ってください」と大人の対応で懐の深さを見せつけた。

　鳥取県との場外バトルは“完敗”となった橋下知事だが、議員定数をめぐる議論については「国会議員、地方議員の数が多すぎるというのが僕の持論。都市部と地方部の議員のあるべき姿を、またこれから勉強させていただきたい」と意地でも譲ろうとしなかった。

（2011年5月27日06時05分スポーツ報知）