労働センターを是正指導　原発就労問題で大阪労働局

　宮城県女川町での仕事に応募した大阪市西成区の日雇い労働者の男性が福島第１原発で働かされた問題で、大阪労働局は２６日までに、求人の受理から労働条件を労働者に明示するまでの手続きに不備があったとして、求人を仲介した西成労働福祉センターを職業安定法に基づき是正指導した。

　センターは同日、原因や今後の改善策を公表。求人と就業場所が違うことが分かった時点で業者から報告がなかったことや、求人を電話で受理し、内容の確認が十分にできなかったことが原因、と分析した。

　その上で、求人は文書による申し込みを原則とすることや、就労先での労働者の勤務状況を把握し、求人内容と照合するなどの対策を取る。

　センターは「日雇い労働者は生活が厳しいことも多く、労働契約が不平等になりやすい。業者が労働条件をきちんと明示するよう改善指導していく」としている。

　この問題で、男性は原発で給水作業に従事したが、線量計を４日目まで渡されないなど、ずさんな安全管理も明らかになっている。