フランス北部のドービルで、G8サミット=主要国首脳会議が開かれているのに合わせて、会場に近い町では、原発やG8に反対する市民らによる抗議行動が行われました。
フランス北部のドービルで26日から始まったG8サミットでは、福島第一原子力発電所の事故を受けて、原発の安全性の強化や、中東や北アフリカの民主化支援などを焦点に議論が行われています。これに合わせて、ドービルに近い町、ル・アーブルで26日、原発やG8に反対する市民らによる抗議行動が行われました。集まったおよそ100人の人たちは、「G8反対」などと各国のことばで書かれた長さ100メートルほどの横断幕を掲げ、G8は一部の先進国だけで独占的に世界の問題に対処しようとする象徴だとして、強く批判しました。また、原発に反対する一部の活動家は、放射線の防護服に身を包んでル・アーブル中心部の銀行に侵入し、チェルノブイリや福島で起きた原発事故を繰り返さないために、原発の開発に投資する金融機関は直ちに投資をやめるべきだと訴えました。抗議行動を企画した男性は「原発はエネルギー問題の解決策ではない。今すぐ利用を止めるべきだ」と話していました。