民放連の広瀬道貞会長は26日の記者会見で、東日本大震災による岩手、宮城、福島3県の地上デジタル放送完全移行の延期が決まったことについて「最長1年は長すぎる。できれば年内にアナログを停波したい」と述べた。
広瀬会長は、震災で放送局が受けた損害は、岩手、宮城、福島3県で中継局に被害が出たり、取材用のヘリコプターが津波で流されたりするなど計約9億2000万円に上ったと説明。青森、茨城、栃木、千葉4県では計約2000万円の損害という。
また、東北3県の地デジ移行が最長1年延期になる場合発生する経費は「機材の改修や維持費などで4億円程度」とし、総務省に国費で負担するよう交渉中という。
総務省によると、東北3県を除いた全国の地デジ未対応世帯は、4月末現在で約70万世帯。広瀬会長は「このうち80%は関東地方。今後は関東を中心にPRをしていく」と語った。
[2011/5/26-19:07 スポーツ報知]