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「虚偽証言強要」選挙違反事件で有権者 埼玉県警は反論

2011年5月26日13時46分

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 飲食接待をしたとして埼玉県深谷市議ら2人が公職選挙法違反(供応買収)容疑で埼玉県警に逮捕された事件があり、接待を受けたとして県警の取り調べを受けた複数の有権者が「会費を支払ったのに、支払っていないという調書に県警で署名させられた」と主張していることがわかった。逮捕された市議の永田勝彦容疑者(67)ら2人の弁護人が明らかにした。

 26日午前、有権者の弁護人である白井正明弁護士が記者会見し、「県警に虚偽の証言を強要され、事実と異なる調書が作成された」と主張。県警とさいたま地検に対し、取り調べに抗議する申入書を送ったことを明らかにした。

 県警の発表によると、2人の逮捕容疑は、2月中旬の夜、同市のレストランで有権者二十数人に投票と票のとりまとめなどの選挙運動の報酬として、総額十数万円の飲食を提供したというもの。2人は「供応はしていない。数千円の会費を集めている」と否認しているという。

 白井弁護士によると、有権者24人と面談したところ、家計簿に会費の支出を記載していたり、会費を託した人から受け取った預かり書を持っている人もいたりしたという。

 別の弁護士によると、接待を受けたのは28人。永田容疑者は事前に配布した案内の書面で「会費3千円」と伝え、有権者はそれぞれ全額を支払ったと話しているという。1人当たりの飲食代金が約4900円に上ったため、不足分約1900円は永田容疑者が負担したという。

 また、永田容疑者の関係者によると、県警の任意の聴取は連日朝から夜まで続いたという。有権者が「会費は支払った」と説明しても、県警の捜査員は「あなただけ支払ったのはおかしい」と取り合わなかったという。

 一方、有権者の一人は、県警が関係者の聴取を始めた4月25日ごろから、会合に参加した有権者が複数回にわたって集まったことを明らかにした。聴取の内容についてお互い確認し合い、質問にどのように答えるか事前に打ち合わせたという。

 県警捜査2課の川上博和次席は「適正な捜査を行い、法と証拠に基づいて逮捕した」と話している。

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