47NEWS >  47トピックス >  超おすすめ

47トピックス

【班目(まだらめ)春樹・原子力安全委員長】「再臨界の可能性はゼロではない」とは「事実上ゼロという意味」-国民新党代表は「でたらめ委員長」と批判


【熊本日日新聞】<新生面>
■収束へ一刻を争う時に、言った、言わないの騒ぎにはうんざりさせられる
………さて福島第1原発1号機をめぐるドタバタ劇では、どれが本当でどれが嘘なのか
▼政府・東京電力統合対策室によると、大震災の翌日、海水注入が一時中断されたのは「班目[まだらめ]春樹・原子力安全委員長が再臨界の危険性があると指摘したから」。これに班目氏は「言うわけがない。素人だと侮辱されたようなもの」と激怒した
▼結局「発言は『可能性はゼロではない』だった」と対策室が訂正して手打ちに。ところが、班目氏は「ゼロではないは、事実上ゼロという意味」と説明。意味不明のおまけまでついてしまった
▼まるで、攻撃してくださいと言わんばかりのお粗末ぶり。自民党は内閣不信任案提出を視野に追及。国民新党の亀井静香代表は班目氏を「でたらめ委員長」と批判して、更迭を求めた
▼原発事故検証が必要なのは当然だ。ただ、収束へ一刻を争う時に、言った、言わないの騒ぎにはうんざりさせられる。政府の脇の甘さは目に余るが、野党も復興を最優先に考えてはどうか………(2011年5月26日)<記事全文>

【北海道新聞】<卓上四季>
■首相も班目氏も数学はできたのだろうが、意思疎通の能力は「ゼロに近い」のではないか
………▼もし、重い病になり、医師から「治る可能性はゼロではない」と言われたら希望を抱くだろうか、それとも絶望するか。悲観的か楽観的か性格によってとらえ方は違うだろう。では「事実上ゼロだ」と診断されたら-。私なら悲嘆にくれる
▼原子力安全委員会の班目(まだらめ)委員長にとって「可能性はゼロではない」とは「事実上ゼロだ」と同じ意味なのだそうだ。菅首相ら官邸の面々は、その助言を「危険性がある」と受け止めた
▼まるで伝言ゲームだ。原発事故が再臨界という最悪の事態に至るかどうか極めて緊迫し、厳密な判断が求められる場面でこのありさま。首相も班目氏も数学はできたのだろうが、意思疎通の能力は「ゼロに近い」のではないか。不安を覚える
▼班目氏は「逃げ出したら末代の名折れ」と辞任を否定した。末代に残したいのは誰かの名誉ではない。この列島の美しく実り豊かな自然と心穏やかな暮らしだろう。(2011年5月26日)<記事全文>

【山陽新聞】<社説>
■原発事故調査委 中立で厳格な検証早急に
 政府が、東京電力福島第1原発事故をめぐる第三者機関「事故調査・検証委員会」の設置を閣議決定した。原子力の「安全」思想を根底から揺るがし、今も収束の道筋が見えない重大事故がなぜ起きたのか。徹底的に解明しなければならない。
 調査委には事故原因調査のほか、被害拡大防止策の検証や法規制の在り方を検討するチームを置き、年内に中間報告、来年夏までに最終報告をまとめる予定だ。
 事故発生から2カ月半がたって、事態は収拾どころかますます混迷しているようにみえる。東電は一昨日、発生当初のデータから1号機と同様、2、3号機でもメルトダウン(炉心溶融)が起きているとみられるとの解析結果を発表した。高い放射線のためデータ収集作業が困難だったとはいえ、あまりも時間が経過している上、なお事故の全容は未解明のままだ。
 初動の対応はどうだったのかも、報告は十分明らかにしていない。1号機への海水注入をめぐり、政府と班目春樹原子力安全委員長との間で繰り広げられた「言った」「言わない」騒動も、あやふやなままで幕引きとなった。
 政府や東電に見込みの甘さがあったとすれば「人災」であり、だからこそ調査委の存在は重いといえる。また東電は津波で炉心の冷却機能が失われたのが直接の原因とするが、地震の揺れそのもので主要機器に大きな損傷がなかったかどうかについてもさらなる検証が必要だ。………(2011年5月26日)<記事全文>

2011/05/26 17:40

ロード中 関連記事を取得中...


コメント

コメントをお寄せください