指定暴力団合田一家(山口県下関市)系組事務所が入居する福岡市西区の分譲マンションの管理組合が25日、「平穏な生活を維持することは困難だ」として部屋を所有する組長に対し、部屋の使用禁止などを求める訴訟を福岡地裁に起こした。
訴状などによると、マンションは小学校から約200メートルの場所にあり、組事務所は5階の1室。組長は昨年2月、前所有者から所有権を譲渡され、同5月ごろ組事務所とした。今年1月には組員が脅迫容疑で逮捕され、事務所が福岡県警の捜索を受け、2月ごろから組員らの出入りが頻繁になったという。管理組合は「住民に危害が及ぶかもしれないと耐え難い不安を持つようになった」と主張している。
管理組合は4月、暴力団の入居を禁止する組合規定に基づき、組長らがこの部屋に立ち入らないことを求める仮処分を同地裁に申し立て、5月に認められた。
隣の校区にあるマンション駐車場では4月に別の暴力団組幹部が刺殺される事件が起きている。
=2011/05/25付 西日本新聞夕刊=