(cache) 短時間に大量の水素が発生 福島第1原発の爆発原因 - 47NEWS(よんななニュース)
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  • 短時間に大量の水素が発生 福島第1原発の爆発原因

     福島第1原発事故で、1~3号機の炉心で水位が低下して燃料が露出した後、短時間で大量の水素が発生していたとみられることが東京電力が公表した資料で25日、分かった。

     いったん燃料が水面から露出すると、1時間以内に300~400キログラムの水素が一気に発生していた。これが原子炉建屋内に漏れ出して1、3号機が水素爆発、事故拡大を招いたとみられる。

     東電がデータを解析した結果、1号機で約750キログラム、2号機は少なくとも350キログラム、最大で800キログラム、3号機は同じく600~700キログラムの水素が発生していた。燃料がすべて水に漬かっている間は発生していなかったが、燃料が露出すると急増。その後1日程度、増え続けていた。

     1号機では3月12日午前6時ごろには約750キログラムに達し、午後3時半ごろに建屋が水素爆発。3号機では水位によって二つの解析パターンがあるが、14日午前までに最大で700キログラムが発生し、午前11時ごろに建屋が爆発した。

     原子炉への注水が最も長く続けられた2号機ではその分、水素の発生開始も遅れた。2号機ではその間に、原子炉建屋の上部にある水素を逃がすための換気口を開けており、それによって爆発を免れた可能性がある。

     原子燃料の被覆管に使われているジルコニウムという金属が高温になると水から酸素を奪って、水素が発生する。原子力安全委員会の資料では「冷却水喪失事故では、水素は分単位で発生する」として対策が求められていた。

      【共同通信】