事件【JR福知山線脱線】前社長「検事がJR西つぶれろ、と…」採用調書を否定2011.5.26 09:06

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【JR福知山線脱線】
前社長「検事がJR西つぶれろ、と…」採用調書を否定

2011.5.26 09:06

 平成17年4月のJR福知山線脱線事故で、事故防止のための自動列車停止装置(ATS)設置を怠ったとして、業務上過失致死傷罪に問われたJR西日本前社長、山崎正夫被告(67)の第21回公判は25日午後も、神戸地裁(岡田信裁判長)で被告人質問が続き、山崎被告は証拠採用された検察官調書について「内容の修正に応じてもらえず、不本意な調書が作成された」と訴えた。

 山崎被告はJR西社長だった20年10月に始まった検事の取り調べについて、「『お前は社長を辞めろ』『JR西はつぶれろ』などと相当なけんまくで言われ、机をたたかれた」と説明。不本意な調書に署名した理由について「異常な状態の中で検事とけんか別れすべきか考え、やむをえないと思った」と述べた。

 また、カーブでの速度制限に関する調書作成時の検事とのやりとりを「大論争」と振り返り、「列車が脱線転覆するまでには相当大きなスピードオーバーをしなければならず、『現実的にはない』と話したが、検事は『速度制限標識の設置は最悪の結果である脱線転覆を防ぐため』と書いた」と主張。訂正や削除の要求は断られたとした。

 最終的には、「カーブでの脱線転覆はほとんど想定していなかった」という文言を加えることに検事が同意したため、「妥協して署名した」と説明。この文言を前提に他の調書にも署名したのに、検察側がこの文言が含まれる調書を証拠請求しなかったとして、「がくぜんとした」と訴えた。

 山崎被告の調書は、危険性の認識を示唆する内容などの30通が証拠採用されたが、弁護側は「強引な取り調べがあった」として信用性がないと主張している。27日の次回公判も弁護側の被告人質問が続けられる。

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