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公募作品に張り替えられた巨大広告看板＝福岡市中央区で２０１１年５月２５日、野田武撮影

　福岡市中心部に設置され、市民団体から景観破壊と批判された出会い系サイトの巨大看板（縦１０メートル、横１７メートル）が２５日、公募アートの“ギャラリー”として生まれ変わった。

　看板を飾ったのは、海と街を背景にスケートボードに乗る若者を描いた「Ｊｕｓｔ　ｌｉｋｅ　ａ　ｒｏｌｌｉｎｇ　ｓｔｏｎｅ」など６作品。４月の掛け替えを予定していたが、グランプリのモチーフが「大波」だったため、東日本大震災への配慮で準優勝作に差し替えて公開した。

　看板は０９年９月、天神近くの主要交差点に設置。出会い系サイトに誘う美少女キャラクターが描かれたが、市民団体「福岡・住環境を守る会」が抗議し、サイトの運営企業に「まちこわし特別賞」を授与していた。

　企業の担当者は「批判から出発したが、多くの人とかかわる中で前向きな活動として実を結んだ。毎年実施したい」と感慨深げ。守る会の石井吉弘事務局長も「改善に向けた地道な取り組み、市民感情に配慮した柔軟な対応を評価したい」と話した。【鈴木美穂、門田陽介】